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Re:0 番外篇(2021.4.1更新) 生肉搬运(下)(5)

 ちなみに、こんな見た目でサッカー部のエースであるオットーは、朝練が終わるとわりと朝のHRまで机で寝ていることが多い。
 それでも、必要とされたら律義に反応してくれるので便利な奴だ。
「フェルトのあの感じからすると、ラインハルトはまだ祭りに誘ってなかったみたいだ。珍しいけど、あいつどうしたとか知ってる?」
「いや、知りませんよ。ラインハルトさん、同じ部活ってわけじゃないんですから」
「おいおい、使えねぇ奴だな。お前、ギャルゲーの親友ポジションだったら、主人公が聞いたことにすらすらと答えられる情報通じゃないとダメだろ?」
「自分をギャルゲーの主人公ポジションに置いてるのがおこがましいですし、そのポジションの担当キャラでも、聞かれる準備してるのは女の子のことですよ」
「オットーのくせに正論を……」
「僕は正論を使うのも許されないんですかねえ!」
 だが、オットーの言うことは的を射ていた。
 ゲームの親友キャラも、攻略対象のヒロインではなく、クラスメイトの男子の情報を求められることは想定していないだろう。

Re:0 番外篇(2021.4.1更新) 生肉搬运(下)


「いや、でもギャルゲーの親友キャラならあるいは……?」
「その、ギャルゲーの親友キャラに対するあくなき信頼はなんなんですか?」
「その『ぎゃるげえ』?っていうのはわからないんだけど……オットーくんも、今日のお祭りにはくるんでしょ? 一緒にいかない?」
 と、ギャルゲーの親友ポジション論争に終止符を打つように、エミリアがオットーに祭りのことをそう提案した。
 それを聞いてオットーは目を丸くし、俺は顔を掌で覆う。
「あら? 私、変なこと言っちゃった?」
「そうだよ、エミリアたん。オットーのことはもっと焦らさないと……」
「あんた、さっきフェルトさんへの態度で反省したばっかりでしたよねえ!? その反省を僕への態度にも活かしたらどうですか!?」
「わかったわかった。じゃあ、伝説の桜の木の下で約束な」
「まだギャルゲー引っ張ってる!」
 ちょくちょく詳しいところを発揮するのが、ギャルゲーの親友ポジションっぽさが抜けない所以なのだが、悲しいかなそれがオットー・スーウェンなのである。

Re:0 番外篇(2021.4.1更新) 生肉搬运(下)


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