勿沉醉于旧梦(10)
よく見たら、霊夢と咲夜のドレスにも血の跡がついていたようだ。
「あれは銃ですね。鈴仙が弾幕に使っていたような遅いものではなく、外の世界から移られていた本物の銃です。人が避けられるわけがない。」因幡てゐがそう言った。
その武器は咲夜が持ってきた。長くて黒くて、叩くなら強さがあるけど、到底どうしてそんなような傷をできたか全くわからない。後で鈴仙に聞いた。そのトリガーを引いて銃弾が真っ先の穴から高速に突き刺して出るって。
永琳はどう上達の医者とはいえ、そんなような魔理沙を見たら、もう救えるわけがないとわかる。やはり魔理沙は再び目を覚ますことがなかった。
魔理沙を葬るところは博麗神社の奥の山。葬式の日、博麗神社に宴を行うことになった。魔理沙は人気者だから、人と妖怪がたくさん集まった。というか、幻想郷の皆さんは宴を見逃すわけがない。伊吹萃香のやつ、最初はあんなに泣いたけれども、その後いつものように酔っぱらって、全然哀しんでいないかしらね。鬼ってそういうおおざっぱなやつだね。