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主と猫(全)(4)

2024-03-25清涧寺伏见义康清涧寺冬贵 来源:百合文库
階段から軽やかに下りてきたのは、案(あん)の定(じょう)和貴だった。
从楼梯那里传来了轻快的脚步声,果然是和贵。
今日は日曜日なので、一日家でのんびりしていたようで、服装もくつろいだ様子だった。
今天是星期天,他应该是一整天都在家里闲着,身着宽松舒适的衣服。
「やあ、和貴君。じつは門前で猫を捨ってね。」
“嗨,和贵。其实,我在门口捡到了一只猫。”
「猫?」
“猫?”
和貴は首傾(かし)げて伏見の手(て)許(もと)の籠を覗(のぞ)き込み、そしてぽっと表情を輝かせた。
和贵歪着头看向伏见手里拿着的笼子,突然两眼放光。
「可愛い……!」
“好可爱……”
手を伸ばして触ろうとした和貴だったが、いつの間に近づいたのか深沢がさっと割って入った。
他伸手打算摸摸看,然而不知何时走近的深沢挡在了中间。

主と猫(全)


「いけません」
“不可以。”
和貴に猫を見せるのも阻止しかねない大胆な仕(し)種(ぐさ)には、さすが深沢だと伏見は感心すら覚える。
果然是深沢,能这么大胆地阻止和贵看猫。伏见甚至觉得有点佩服。
「どうして」
“为什么?”
「まずはこの猫を洗ってからです。どんな菌がついているか、わかったものではありません」
“要把猫先洗洗。都不知道这只猫身上粘着什么病菌。”
「大(おお)袈(げ)裟(さ)だ、こんな可愛い子猫なのに」
“你太夸张了,明明是这么可爱的小猫。”
和貴の反論を聞き、深沢が眉を吊(つ)り上げる。
听到和贵反驳,深沢挑了挑眉毛。
まずい。
糟了。
このままでは猫が闇に葬(ほうむ)られかねないと、伏見は助け船を出すことにした。
在这么下去小猫可能就要被埋葬在黑暗里了,伏见决定出言相劝。

主と猫(全)


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