メディアミックスメイデン（媒体组合少女）　漫画2卷小说中文翻译（中日） 丸户史明(5)

福岡への日帰り出張が、やむにやまれぬ事情で泊まり出張に変更になってしまったその夜……深夜に博多駅に取り残された俺と響さんは、なんとかビジネスホテルに滑り込み、今はコンビニで晩飯……というか晩酌の準備を着々と進めているところだった。
「は~? 今さらなに言ってんの? もうチェックインしちゃったじゃん~」
「いや、冷静に思い返してみると、さすがにヤバいでしょ同室は……」
ただ、会話の端々から容易に推測できるように、そのお泊りイベントは、F●NZ●とかでよく見かける、『出張先のビジネスホテルで女上司とまさかの相部屋
シリーズ』みたいな事情になっていて……
いや本当のまさかは、今日と明日、Pay Payドームで某有名アーティストのコンサートが行われていて、ほぼどのホテルも全滅という嫌な偶然の方で。
さらに言えば、そんな絶望的状況の中、「つい先ほど、ツインルーム一部屋だけキャンセルが出ましたが……』という図ったような幸運までもが重なってて。
「それこそ今さらじゃん。あたしらいつも一つ屋根の下で暮らしてんだし」

「けど今日は扉も仕切りもないし、他の二人もいないし」
「でもさぁ、宏太なら安心安全というか、急にその気になっても肝心なところで役に立たなそうというか...]
「言い方!」
「あんた、変なところで真面目というか臆病というか……女のコが家に泊めてくれても、ついつい何もしないでそそくさと帰ってきちゃうみたいなさ~」
「...」
「あ、あれ、宏太?」
「........」
「も、もしかして?」
「い、いや~、そういう紳士的な男のコって好感度高いな~! お姉さんキュンキュン来ちゃうな~!」
「ドンドン引いちゃうの間違いでは?」
……しかしまあ、どうやら今日も、たとえ朝まで一緒に過ごしたとしても、肝心なところで役に立たなそうになるトラウマはきっちり刺激してもらったので大丈夫そうだ。
それがとても不名誉な信頼であるということはさておき……
「じゃ、かんぱ~い!」
「お疲れ様でした……」
んで、買い出しからだいたい一時間後……