ネズミの名作(4)
2023-10-25 来源:百合文库
「ネコ・・・?なるほど。では、ネコの飛びついた方が勝ちじゃ」
「はい。では、もしわたしの方に飛びついたら、庄屋さんのネズミは頂きますよ」
「おお、いいとも、いいとも」
と、言うわけで、二人のネズミを床の間に並べてネコを連れて来ると、これはビックリ。
ネコはいちもくさんに、吉四六さんのネズミに飛びつきます。
「あっ!」
庄屋さんが、ビックリするひまもありません。
ネコはネズミをくわえたまま、素早く庭へ飛び降りて、どこかへ行ってしまいました。
「吉四六の勝ちじゃ!庄屋さん、約束通りこのネズミはいただきますよ」
吉四六さんは床の間に残った庄屋さんのネズミをつかむと、家ヘ帰りました。
そして、庄屋さんのネズミをつくづくとながめて、
「なるほど。こりゃ立派な彫り物じゃ。おかげで、家にも宝物が出来たわい」
実は吉四六さんが一晩かかって作ったネズミは、ネコの大好物のカツオブシで作ったネズミだったのです。
おしまい
「はい。では、もしわたしの方に飛びついたら、庄屋さんのネズミは頂きますよ」
「おお、いいとも、いいとも」
と、言うわけで、二人のネズミを床の間に並べてネコを連れて来ると、これはビックリ。
ネコはいちもくさんに、吉四六さんのネズミに飛びつきます。
「あっ!」
庄屋さんが、ビックリするひまもありません。
ネコはネズミをくわえたまま、素早く庭へ飛び降りて、どこかへ行ってしまいました。
「吉四六の勝ちじゃ!庄屋さん、約束通りこのネズミはいただきますよ」
吉四六さんは床の間に残った庄屋さんのネズミをつかむと、家ヘ帰りました。
そして、庄屋さんのネズミをつくづくとながめて、
「なるほど。こりゃ立派な彫り物じゃ。おかげで、家にも宝物が出来たわい」
実は吉四六さんが一晩かかって作ったネズミは、ネコの大好物のカツオブシで作ったネズミだったのです。
おしまい