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Re:0 番外篇(2021.4.1更新) 生肉搬运(下)(2)

「最近、逃げ回るのとか疲れたんだよ。どんだけ走り回っても、あいつはアタシを見つけてきやがるし、クラスの奴らも味方じゃねーし……」
「それで、諦めて教室にも大人しくいるのか。じゃあ、陥落?」
「してねーっつの。アタシが鋼の意思で、あいつが仕掛けてくるもんを全部受け流してりゃいいって話だ。結局、アタシの心一つなんだからな」
 腕を組み、足も組んだフェルトの態度は勇ましく男らしい。
 確かにその通りで、男女のことは両方の意思が通じ合って初めて成立すると言える。とはいえ、二人の歩み寄りを見守ってきたクラスメイトとしては、どうやら絆されつつあることへの自覚が薄いフェルトの様子はもどかしいの一言だった。
「ラインハルトは、フェルトちゃんのことが好きなの?」
「ぬが」
 と、デリケートな男女の機微の問題に、不意にエミリアが爆弾を投げ込んだ。
 手元に一生懸命集中しながらも、俺たちの話は聞いていたらしいエミリア。彼女は「ん、できた」と満足げにケータイを畳むと、フェルトのスマホを返しながら、

Re:0 番外篇(2021.4.1更新) 生肉搬运(下)


「この間、土手で飼い犬の散歩を一緒にしてたでしょ? だから、二人はすごーく仲良しなんだと思ってたんだけど……」
「クソ……だから、あのときも言ったじゃねーか。アタシはロミーのことがあっから、仕方なくあいつと一緒にいただけで……」
「でも、大事なワンちゃんなんでしょ? 本当に嫌な人に預けておくのは変な感じがするわ。私、パックのことすごーく大事で、だから手放せないもの」
 そう言って、エミリアが窓の外の方を見る。
 何かと思いながら視線を辿ったら、窓の外、電柱の上に灰色の猫がいて、俺は心底仰天した。手放せないって、マジの物理的な意味の話なのか?
『――まあまあ、リアの可愛いところだと思って見逃してあげてよ。ボクがついてきたくてついてきてるだけなんだからさ』
「こいつ、いよいよ俺の頭の中にテレパシー送って……!?」
「おい、スバル。ブツブツ言っててやべー目してんぞ。あと、この転校生に説明してくれよ。アタシじゃ、いくらやっても埒が明かねー」
 エミリアの飼い猫のパックは、俺にしか聞こえない声で喋る化け猫予備軍だ。

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