第25话 插曲:噩梦和膝枕(18)
いつも胸に渦巻いていた怨嗟をぶちまけると、課長はワナワナと震えだした。
はは、夢のくせに一丁前に怒るのか。
「よくも……よくも俺にそんな口をききやがったな! お前今後まともに仕事できると思うな……よ……?」
腕をポキポキ鳴らしながら近寄る俺に、課長の声が尻すぼみになる。
ふふ、考え方を変えればこれって悪夢どころかすっごい良い夢じゃないか。
「なんせ夢なら解雇も起訴もないからな。ノコノコ人の夢に出てきたのが運の尽きだ」
俺はニコニコとすこぶる良い笑みを浮かべて課長に近づく。
ははは、今更後ずさりしても遅えよ。
「ま、待て……! やめ……っ!」
「積年の恨みだ……! くたばれやあああああああああああ!」
俺は拳を固めて、かつて見るだけで吐き気がしていたクソ野郎に突進した。
「良かったです。こんなに効果があるなんて……」
新浜君の頬を両手で包んだのは衝動的なことで、それでどうにかなるとは思っていなかった。けれど何故か効果は絶大で、新浜君はすぐに穏やかな寝顔を取り戻した。
「これで新浜君も心安らかに――えっ!?」
苦悶の表情が消えた新浜君は、寝言で「うーん……くたばれやぁ……」などと言いだして身体をよじり始めた。
すると身体がどんどん身体が席からズリ落ちていき……最後には床に落っこちてしまったので私は慌てた。
はは、夢のくせに一丁前に怒るのか。
「よくも……よくも俺にそんな口をききやがったな! お前今後まともに仕事できると思うな……よ……?」
腕をポキポキ鳴らしながら近寄る俺に、課長の声が尻すぼみになる。
ふふ、考え方を変えればこれって悪夢どころかすっごい良い夢じゃないか。
「なんせ夢なら解雇も起訴もないからな。ノコノコ人の夢に出てきたのが運の尽きだ」
俺はニコニコとすこぶる良い笑みを浮かべて課長に近づく。
ははは、今更後ずさりしても遅えよ。
「ま、待て……! やめ……っ!」
「積年の恨みだ……! くたばれやあああああああああああ!」
俺は拳を固めて、かつて見るだけで吐き気がしていたクソ野郎に突進した。
「良かったです。こんなに効果があるなんて……」
新浜君の頬を両手で包んだのは衝動的なことで、それでどうにかなるとは思っていなかった。けれど何故か効果は絶大で、新浜君はすぐに穏やかな寝顔を取り戻した。
「これで新浜君も心安らかに――えっ!?」
苦悶の表情が消えた新浜君は、寝言で「うーん……くたばれやぁ……」などと言いだして身体をよじり始めた。
すると身体がどんどん身体が席からズリ落ちていき……最後には床に落っこちてしまったので私は慌てた。