第25话 插曲:噩梦和膝枕(20)
新浜君の頭を膝に乗せたまま会話しているという状況に急に気恥ずかしくなり、私はつい言い訳のようなことを口にしてしまう。
「ああ、きもちいい……それにいいにおいがする……」
「~~~~~~っ!?」
私は顔が真っ赤になった。
今日の私はタコ焼き喫茶のシフトに入った時に、とっても汗をかいてしまった。
そんな汗くさい自分の匂いを新浜君に嗅がれていると思うと、とてつもないほどの羞恥心がこみ上がってくる。
「あれ……なんだろう……ひどいゆめをみていたようなそうじゃないような……まあ、いっか……」
まだまだ寝ぼけている様子で、新浜君が呟く。
やっぱり悪夢をみていたようだったけれど、覚えていないのならそれでいいと思う。
「ああ、やっぱりしじょういんさんはきれいだな……すてきだ……」
「ほぁ!? な、何を言っているんですか!?」
今の新浜君は寝ぼけている状態だから、ほとんど無意識なのだろう。
けれどいつか彼と一緒に下校した時と同じく、その言葉は私の胸を激しく揺さぶる。
何故か私は、新浜君に褒めてもらえると嬉しい。
「でも……これもゆめじゃないよな……」
「え……」
「しじょういんさんは……おれのてのとどくところにいるのかな……」
その呟きはいつも前向きで何にでも一生懸命な新浜君のものとは思えないほどにか細く、まるで震える子どものようだった。
そんな彼を見て、私は思った。
「ああ、きもちいい……それにいいにおいがする……」
「~~~~~~っ!?」
私は顔が真っ赤になった。
今日の私はタコ焼き喫茶のシフトに入った時に、とっても汗をかいてしまった。
そんな汗くさい自分の匂いを新浜君に嗅がれていると思うと、とてつもないほどの羞恥心がこみ上がってくる。
「あれ……なんだろう……ひどいゆめをみていたようなそうじゃないような……まあ、いっか……」
まだまだ寝ぼけている様子で、新浜君が呟く。
やっぱり悪夢をみていたようだったけれど、覚えていないのならそれでいいと思う。
「ああ、やっぱりしじょういんさんはきれいだな……すてきだ……」
「ほぁ!? な、何を言っているんですか!?」
今の新浜君は寝ぼけている状態だから、ほとんど無意識なのだろう。
けれどいつか彼と一緒に下校した時と同じく、その言葉は私の胸を激しく揺さぶる。
何故か私は、新浜君に褒めてもらえると嬉しい。
「でも……これもゆめじゃないよな……」
「え……」
「しじょういんさんは……おれのてのとどくところにいるのかな……」
その呟きはいつも前向きで何にでも一生懸命な新浜君のものとは思えないほどにか細く、まるで震える子どものようだった。
そんな彼を見て、私は思った。