お姫さまとドラゴン(3)
2023-12-01 来源:百合文库
・・・よろしい。バラの花を折った事は許してやるし、そのバラの花もあげよう。
そのかわり、一番下の娘をここに連れて来るのだ」
「娘を? しかし、それは」
「いいな! もし約束をやぶったら、お前の命はないぞ」
さて、王さまがお城に帰ると、上の二人のお姫さまが、さっそくおみやげをねだりました。
「お父さま、あたしの金の着物は、忘れなかった?」
「あたしの銀のがいとう、ちゃんと買ってきてくださった?」
王さまは二人に、おみやげを渡しました。
「うわ、すごい。この金の着物は、あたしの着物の中で一番きれいよ」
「この銀のがいとうは、あたしにとってもよく似合うわ」
一番下のお姫さまは王さまの様子がなんとなく悲しそうなので、何も言わず黙っていました。
すると、王さまが言いました。
「姫、これは、お前に頼まれたバラの花だよ」
「まあ、すてき。こんなきれいなバラのお花、見た事がありませんわ」
お姫さまは、心から喜びました。
それを見て王さまもニッコリしましたが、すぐにまた悲しそうな顔をすると自分の部屋に入ってしまいました。
それに気づいた一番下のお姫さまは、王さまの部屋に行って尋ねました。
「お父さま。どうして、そんなに悲しそうにしていらっしゃるのですか?」
「いいや、何でもないよ」
「いいえ、きっと心配な事が、おありにちがいありません。どうか話してください」
そのかわり、一番下の娘をここに連れて来るのだ」
「娘を? しかし、それは」
「いいな! もし約束をやぶったら、お前の命はないぞ」
さて、王さまがお城に帰ると、上の二人のお姫さまが、さっそくおみやげをねだりました。
「お父さま、あたしの金の着物は、忘れなかった?」
「あたしの銀のがいとう、ちゃんと買ってきてくださった?」
王さまは二人に、おみやげを渡しました。
「うわ、すごい。この金の着物は、あたしの着物の中で一番きれいよ」
「この銀のがいとうは、あたしにとってもよく似合うわ」
一番下のお姫さまは王さまの様子がなんとなく悲しそうなので、何も言わず黙っていました。
すると、王さまが言いました。
「姫、これは、お前に頼まれたバラの花だよ」
「まあ、すてき。こんなきれいなバラのお花、見た事がありませんわ」
お姫さまは、心から喜びました。
それを見て王さまもニッコリしましたが、すぐにまた悲しそうな顔をすると自分の部屋に入ってしまいました。
それに気づいた一番下のお姫さまは、王さまの部屋に行って尋ねました。
「お父さま。どうして、そんなに悲しそうにしていらっしゃるのですか?」
「いいや、何でもないよ」
「いいえ、きっと心配な事が、おありにちがいありません。どうか話してください」