むかしむかし、ある国に、とても立派な一人の王さまがいました。
その王さまには、三人のお姫さまがいます。
上の二人のお姫さまは、おしゃれ好きでわがままでしたが、一番下のお姫さまはお父さん思いのやさしい娘です。
ある日の事、王さまは遠い国へ旅をする事になりました。
王さまは、お姫さまたちに尋ねました。
「おみやげには、何を買ってきて欲しいんだね?」
一番上のお姫さまは、
「あたしには、金の着物を買ってきてちょうだい」
二番目のお姫さまは、
「あたしには、銀のがいとうを買ってきてね」
そして、一番下のお姫さまは、
「あたしには、バラのお花を買ってきてくださいな」