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マリン船長が眼帯を外さなくなった話(5)

2023-10-27 来源:百合文库
「一味の人達が運んできたマリンは息をしていなかった。」
「心臓を拳銃か何かで貫かれてそこだけ穴が空いてたのです。」
俺はその話を聞いていてなにかの冗談かと思っていた。
だって聞いてた話と全然違うじゃないか!
叫びたい気持ちを抑えてるしあちゃんの話を聞いた。
 「そのときの一味の人達は軽い錯乱状態でまともに話を出来る状態じゃなかった。」
「とにかく落ち着いて話をしてもらうために、るしあはマリンの状態を見つつ一味の人達にははるしあの家で待ってもらったの。」
「数十分してようやく落ち着いたようだったので話を聞いてみたら、逃げてる最中に流れ弾に当たったのだと。」
「最小限の船員しかいなかったから医療班もいなくてどうしようもできなかったらしいのです。」
「マリン船長がたまに冗談交じりで『船長が死んだらるしあに生き返らせてもらうから大丈夫大丈夫。』と言っていたからるしあの家に来たと言われたんです。」
「るしあの今の知識で死人を生き返らせることは出来たんだけど、どうしても身体の一部が必要だったのです。」
「一味の人達は凄く悩んでた。耳は歌えなくなるから駄目、手足は駄目、そうなると眼しかないとるしあは提案したのです。」

マリン船長が眼帯を外さなくなった話


「絵を描くのが大好きな船長から片眼を奪うのかと、かなり悩んでた。」
「それから1時間ぐらい経って一味の人達が『眼帯を着けていた右眼で』と涙声で言っていたのを今でも忘れないのです。」
俺はもう考えるのをやめていた。
診療所のあいつは何故俺に嘘をついたのか。
考えてる暇もなく次の話に集中した。
 「ここから船長が話します。」
「起きた船長に開口一番一味達が言った言葉が『ごめんなさい』だったの。」
「俺達が船長を守りきればこんなことにはならなかったのだと。」
「謝りたいのは船長の方だった。一味を盾にしてお宝を優先したのだから。」
「義眼になったことを知らされたときも少し悲しかったけど、片眼一つで生き返ったのならいいでしょ。」
「これが船長が眼帯を外さなかった理由です。」
「君たち一味に話さなかったのは『大切な君たちよりも目の前のお宝を優先した』という事実がどうしても許せなくて、
話す勇気が出なかったんです。ごめんなさい。」
その事実を聞いてマリン船長を避難する仲間は一人もいなかった。
なぜなら俺たちは『宝鐘マリン』に惚れてこの宝鐘海賊団に入ったんだ。

マリン船長が眼帯を外さなくなった話


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