マリン船長が眼帯を外さなくなった話(2)
2023-10-26 来源:百合文库
船長室からマリン船長の呼ぶ声が聞こえてくる。
「おいおいまたマリン船長が呼んでるぞ。」
「お前行ってこいよ、この前も呼ばれてただろ。」
「いやいや、この前呼ばれたとき、『ちょっとこの紐結んでくれない?』ってしょーもない雑用させられたんだ。俺は行かん。」
「紐結ぶのなんか一人で出来るのに構ってちゃんの時期が来たのか?」
「そういえば最近の船長よく扉とかにぶつかってるよな。」
「ああ、今朝も船長室に入ろうとして半開きのドアにぶつかってたな。」
「あれは眼帯で見えないからぶつかったんだろ。」
「あの島から帰ってきてから2週間位経つけど、未だに外そうとしないの何か気になる。」
「同行したあいつらも頑なに喋ろうとしないしなにかあるのは確かだ。」
「よし、ちょっと調べてみるか。」
そうして船長がなぜ眼帯を外さないのか調べることになった。
マリン船長本人に聞いてもしらを切るのでまずは港町で治療中の仲間を訪ねることにした。
―港町診療所―
「おう、怪我の方は良くなったか?」
俺は療養中の仲間から話を聞くために港町の診療所に来ていた。
「まだ立つことは出来ないがだいぶ良くなったよ。この調子なら1ヶ月以内には出れるだろうと医者が言ってた。」
「それはよかった。あの島での戦いの凄さは帰ってきた仲間に聞いたぞ。」
「島に上陸するまでは良かったんだがな、まさか3組の海賊団が争ってる最中だとは思わなかった。」
「マリン船長の指示で見つからずに宝の場所まで行けたんだが、船に戻るときに見つかってしまってな。」
「船長が意地でも宝を渡したくないって言うもんだから俺らが盾になる形で先に船まで戻らせたんだ。」
そこまでは帰ってきた一味から話を聞いていた。
「そこで一つ聞きたいことがあるんだが。」
「ん?なんだ?」
「あの島から帰ってきて以来、マリン船長が頑なに眼帯を外そうとしないんだ。」
「島から帰ってきたあいつらに聞いても絶対喋ろうとしないからなにかあるんじゃないかと思ってな。」
「ああ、その話か。」
聞かれることを知っていたかのような返事だった。
「なにか知ってるのか?」
「正直に言えば知ってる。だが、マリン船長から口止めされているんだ。」
「おいおいまたマリン船長が呼んでるぞ。」
「お前行ってこいよ、この前も呼ばれてただろ。」
「いやいや、この前呼ばれたとき、『ちょっとこの紐結んでくれない?』ってしょーもない雑用させられたんだ。俺は行かん。」
「紐結ぶのなんか一人で出来るのに構ってちゃんの時期が来たのか?」
「そういえば最近の船長よく扉とかにぶつかってるよな。」
「ああ、今朝も船長室に入ろうとして半開きのドアにぶつかってたな。」
「あれは眼帯で見えないからぶつかったんだろ。」
「あの島から帰ってきてから2週間位経つけど、未だに外そうとしないの何か気になる。」
「同行したあいつらも頑なに喋ろうとしないしなにかあるのは確かだ。」
「よし、ちょっと調べてみるか。」
そうして船長がなぜ眼帯を外さないのか調べることになった。
マリン船長本人に聞いてもしらを切るのでまずは港町で治療中の仲間を訪ねることにした。
―港町診療所―
「おう、怪我の方は良くなったか?」
俺は療養中の仲間から話を聞くために港町の診療所に来ていた。
「まだ立つことは出来ないがだいぶ良くなったよ。この調子なら1ヶ月以内には出れるだろうと医者が言ってた。」
「それはよかった。あの島での戦いの凄さは帰ってきた仲間に聞いたぞ。」
「島に上陸するまでは良かったんだがな、まさか3組の海賊団が争ってる最中だとは思わなかった。」
「マリン船長の指示で見つからずに宝の場所まで行けたんだが、船に戻るときに見つかってしまってな。」
「船長が意地でも宝を渡したくないって言うもんだから俺らが盾になる形で先に船まで戻らせたんだ。」
そこまでは帰ってきた一味から話を聞いていた。
「そこで一つ聞きたいことがあるんだが。」
「ん?なんだ?」
「あの島から帰ってきて以来、マリン船長が頑なに眼帯を外そうとしないんだ。」
「島から帰ってきたあいつらに聞いても絶対喋ろうとしないからなにかあるんじゃないかと思ってな。」
「ああ、その話か。」
聞かれることを知っていたかのような返事だった。
「なにか知ってるのか?」
「正直に言えば知ってる。だが、マリン船長から口止めされているんだ。」