【现在开始动真格】祝!!川原砾10周年纪念(10)
しかし俺は、
「いや、もう《攻略法》は見つけてる」
「え?」
「てわけでユイ、準備はいいか?」
「はいです、パパ!」
キョトンとするアスナに、俺は耳打ちをする。
* * * *
「おい、ブラス・エディター!」
「……なんでしょう?」
ほくほくと電卓を打っていた土管ロボットがこちらを向く。
俺は手に持っていた武器をストレージにしまい、両手を高く挙げた。
「お前のあの《ゲート》攻撃だけど……対応策がない。……降参(リザイン)するよ。俺たちはお前に、近づくことすらできないんだからな。だから……いくらでも俺たちを働かせてくれ。その魔法陣を使わなくても、いうことをなんでも聞く」
「……ふむ」
「そのかわり、ひとつだけ頼みがある」
俺はなるべくへりくだりながら、
「あんた、さっき、『グッズでは水着が一番ニーズがあった』と言ったよな。だったら、ゲートに入らなくても水着になるよ。でもせめて、この《はじまりの街》からは移動させてくれないか。この場所はトラウマが酷くてさ」
「……」
「俺たちはそもそも、自分たちのホームで次の攻略クエストを相談してただけなんだ。せめてその場所に行かせてくれよ。いくらでも仕事に付き合うが、それが終わった後はクエストに戻りたいんだ。音楽妖精(プーカ)領の《失われた歌姫と海賊の王》。そのスタート地点にさ」
黄土色の土管は少しだけ思案して、
「……いいでしょう。そのクエストはたしか……プーカ領の南西部、フルール海岸ですね。スチール撮影も捗ります」
もちろんこの会話は《ブラフ》だ。
* * * *
少し時間を戻そう。
俺はあのゲートに何度か吸い込まれた時、ユイから『BrainBurst2039』なる未来のゲームについての詳細と、そのゲームのアバターであるブラス・エディターのことを知らされた。
《異次元ゲート》には記憶を消失させる効果があるため、ユイは俺のストレージにメモを残してくれたのだ。
頼りになる小妖精がもたらした情報をもとに、アスナに耳打ちした内容はこうだ。
「うん、だいたいわかったよ。あのロボットの正体。つまり、未来のゲームのプレイヤーなんだね」
「ああ。そして俺たちはそのゲームのルール下に置かれている可能性が高い。《ALO》のシステムである座標特定が利用できなかったのもその影響だろう。俺たちはやつの礎となっているゲームルールを理解したうえで、やつを攻略する」
「それは、どうやって?」
「やつのアバター……デュエルアバターは、生成時に与えられたネーミングがその特性を表現している」