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【现在开始动真格】祝!!川原砾10周年纪念(11)

2023-04-27 来源:百合文库
「ふうん……つまり、名前の由来が武器にも弱点にもなるってことだね」
 瞬時に状況を把握するパートナーの聡明さに、俺は「その通りだ」と大きく頷きながら舌を巻く。
「やつの名前のエディターは当然、編集者という意味だ。編集ってのは編纂(へんさん)とも呼ばれ、本来は著作物の修正や改変、削除などの業務を指す。映像に至っては、最終的にその作品を完成させる業務を意味するんだ。つまり、《もともとある著作物》への修正や変更、削除、そして上書き(オーバーライド)まで行える」
 アスナが俺の言葉を引き継ぐように呟く。
「その《もともとある著作物》への上書きが、あらゆるものに及ぶとしたら……たとえば……」
「この《アルヴヘルム・オンライン》も、です。パパ、ママ」
 あくまで仮説でしかない推測ではあるが、それでも与えられた断片を繋ぎ合わせて、少しずつフォーカスしていく。
 俺はあの黄土色の八本腕ロボットが発した言葉を思い出していた。
「《エンハンスト・アーマメント》……すこしスペルが異なるが、俺たちの知っている《世界》での意味は、本来は有り得ない事象を引き起こすための詠唱文句だ。……つまりこれは、やつの《心意》の力」
 あの赤ペンの《武装完全支配術》が、《異次元ゲート》と表出させた、と考えてもいいのかもしれない。
「そして、あれが本当に《心意》の力だったとするならば――」
「わたしたちの《心意》だって、あの土管ロボットに届くはず……そうよねキリトくん」
「……そういうことだ。アスナ」 
* * * *
 そして時は再びリアルタイムへ。
 ここはアルヴヘイム。
 プーカ領の南西、フルール海岸。
 温暖な気候で観光地としても栄えている……というゲーム上の設定だ。
 白亜の砂粒が敷き詰められた浜辺で、当然だがゴミはひとつもない。少し陸のほうに戻れば、椰子の木が生い茂っている。寄せては返すさざなみのサウンドエフェクトに加え、遠くではカモメの鳴き声が聞こえる。
 この海岸からずっと沖まで行けば、かつて俺たちがユイにクジラを見せるために挑んだ《水中クエスト》のスポットがあるはずだ。
 だが今は懐かしい想い出に浸っている暇はない。
 ここにもあの土管ロボットの《心意》が働いているのだろうか、《はじまりの広場》同様に、まったくの無人だった。誰一人いない静かな砂浜で、俺たちは対峙している。
「さあ! 水着になってください! 早く!」
 現実世界なら、いや仮想世界でも完全にセクハラ発言を吐きながら強制してくるブラス・エディター。俺はたしかに、やつとそう約束した。
 しかし、
「断る」
「なに!? 約束を破るのですか?」
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