《百华集》——伏见×冬贵篇 (节选)(8)
失敗した。
完蛋了。
こういう聞き方をしたほうが冬貴は拗ねるのに、いったい、どれだけ時間が経てば自分は学習をするのか。いや、冬貴が拗ねているとわかるようになっただけでも、大きな変化なのかもしれない。何しろ、昔は冬貴の感情の機微にすら気づかなかったからだ。
这么问会让冬贵不高兴,自己究竟要花多长时间才能学会揣摩冬贵的心思呢。不过,光是能知道冬贵在闹别扭,就已经是很大的进步了。换做以前的伏见连冬贵情绪的细小变化都不会察觉。
「どうした?」
“怎么了?”
冬貴が無言でぽんぽんと長椅子の座面を叩いたのでそこに座ると、彼がこてんと頭を乗せてくる。なぜかふわりと甘い匂いが漂った。
冬贵没有回答,只是啪啪地敲了敲长沙发的座面。伏见依从地坐下后,他便把头靠了过来。不知为何,空气中飘着一股轻柔香甜的气味。
「まったく、大きくて重い猫だな。五分だけだぞ」
“真是只又大又重的猫啊,只有五分钟哦。”
「うん」
“嗯”
目を閉じた冬貴につられて、腕時計を外してテーブルに置いた伏見もまた瞼を閉ざす。膝の上のぬくもりは重く、何よりもあたたかかった。
冬贵闭上眼睛,伏见取下手表放在桌上,也跟着闭上了眼睛。膝盖上沉重的温度,暖过世间的一切。
唐突に眠りから呼び覚まされたのは、呼び鈴を鳴らされたからだ。
门铃突然响了,伏见从睡梦中惊醒。
「……」
“……”
気づくと冬貴の姿はなく、腕時計は五分の経過を示していた。
等他回过神时,发现冬贵早已不见了,手表的显示五分钟已经过去。
だが、だいぶ躰が軽くなった気がする。
但是,自己的身体也意外地轻松了不少。
冬貴は飽きてしまったのか、「帰る」としたためた紙が腕時計の下に置かれていた。