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《弹珠汽水瓶里的千岁同学》第七卷超长后记(生)(4)

 具体的にはまず「このラノ」が頭にちらついていた。
 お世話になっている方たちや熱いファンのみんなから、否応なしに「三連覇」を期待されていることはわかってる。
 それも「できるかな?」よりも「できるっしょ」寄りの、チラムネなら当然そこまで成し遂げてくれるだろうという無邪気な期待が多かった。
 本当は気にしていないふりで自分を誤魔化したいのに嫌でも意識せざるを得なくて、だけど同時にそんなに甘いものじゃないってことは人一倍痛感している。
 短編集の6・5巻一冊で勝負できないことはわかっていたので、真っ向から挑むなら投票対象となる八月になんとしてでもシリーズ後半スタートの7巻を出さなければいけない。
 それもありったけを振り絞った渾身の一冊を、だ。
少なくとも、7巻をただささやかで穏やかなだけの日常回にしてしまったら、とうてい勝負の舞台には上がれないだろう。
 だけどチーム千歳のみんなはそれを望んでいてやっぱり動こうとはしてくれない。
 僕は物語や登場人物と深く繫がりながら書くことしかできないタイプなので、彼ら彼女たちの感情に毎巻必ず振り回される。たとえば4巻であれば燃え上がるような熱量だったし、6巻は深い哀しみや絶望、そこからの救いだった。

《弹珠汽水瓶里的千岁同学》第七卷超长后记(生)


 いつだって登場人物たちの感情が書いているときの僕の感情そのものになる。
 そして7巻で訪れたのは停滞だ。
 彼ら彼女たちの停滞は、そのまま僕の停滞だった。
 ただひとつ違っていたのは、登場人物たちにとっての穏やかで満ち足りた停滞が、現実の作家である僕にとってはどうしようもないほどに苦しくてやるせない停滞だったことだ。
 僕の肩へと重くのしかかっていたものがあとふたつある。
 ひとつは当然シリーズ後半へ向けた読者の期待。
 もうひとつは6巻までを書き上げてきた自分自身との勝負だ。
これもたびたび言ってることだが、僕はその都度出し惜しみせずに全力を尽くしてきた。
 だからこそ後半へ向かえば向かうほどに、残された手札は限られてくる。
 焼き直しを是とすれば話は早かった。
 新しいヒロインを出して、その子がピンチに陥り、千歳朔がまたかっこよく解決すればいい。
 だけど実際には物語のなかで登場人物たちがみな成長していて、関係性も進んでいるから、これまでと同じことはもうできない。
 それに、一度上手くいった手法の繰り返しに逃げるのは過去の自分への敗北だ。

《弹珠汽水瓶里的千岁同学》第七卷超长后记(生)


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