第12话 黑心企业、不行、绝对不行(11)
「いや、偉くなんてないよ……本当に」
俺はただ2周目で未来が甘くないことを知っているだけだ。
1周目の高校時代でも漠然とした将来の不安くらいは抱いていた。
けどそれを俺は無視した。
何もしなくても未来は何とかなるっていうガキの楽観に甘えたのだ。
その代償があの10年以上もの社畜生活だ。
(紫条院さんに対しても同じ理論だったんだよな。いつかラブコメみたいなイベントが発生して親密になって恋人に……なんてラノベみたいなことを期待してた)
そんなイベントは待ってても絶対に起きない。
けれど……自分で起こせば100%起きる!
(だから、今度は準備は怠らない。今度は迷わない。今度こそ――)
彼女に告白する。
過去に戻ってからも惚れ直し続けるこの少女を幸せにしたい。
勉強はそのための自分を高める一環だからこそ頑張れるのだ。
「さて、それじゃ休憩終わり! 次は化学行くか!」
「はい、よろしくお願いします先生!」
彼女の眩しい笑顔を眺めつつ俺たちは勉強を再開した。
紫条院さんと一緒に机を並べて天にも昇る心地になっていることは巧妙に隠し、あくまで紳士的な顔でだ。
俺はただ2周目で未来が甘くないことを知っているだけだ。
1周目の高校時代でも漠然とした将来の不安くらいは抱いていた。
けどそれを俺は無視した。
何もしなくても未来は何とかなるっていうガキの楽観に甘えたのだ。
その代償があの10年以上もの社畜生活だ。
(紫条院さんに対しても同じ理論だったんだよな。いつかラブコメみたいなイベントが発生して親密になって恋人に……なんてラノベみたいなことを期待してた)
そんなイベントは待ってても絶対に起きない。
けれど……自分で起こせば100%起きる!
(だから、今度は準備は怠らない。今度は迷わない。今度こそ――)
彼女に告白する。
過去に戻ってからも惚れ直し続けるこの少女を幸せにしたい。
勉強はそのための自分を高める一環だからこそ頑張れるのだ。
「さて、それじゃ休憩終わり! 次は化学行くか!」
「はい、よろしくお願いします先生!」
彼女の眩しい笑顔を眺めつつ俺たちは勉強を再開した。
紫条院さんと一緒に机を並べて天にも昇る心地になっていることは巧妙に隠し、あくまで紳士的な顔でだ。