《因为不是真正的伙伴而被逐出勇者队伍，流落到边境展开慢活人生8》-第三章(26)

「……思い当たる節はある。 俺はあのオ1ガキン達が何の加護を持っているのか特定できなかったんだが、ジェムビーストと同じように複数の加護を与えられていたのだとしたら納得できる」
『戦士』 のようでもあり 『妖術師』 のようでもあり、 『祈祷師』 のようでもあった違和感。
1っ1つの動きから感じる加護レベルの低さと、それに見合わない奇妙な手強さ。
「それが3つの加護を同時に宿していたのならすべて辻褄が合う」
「でもじゃあなんで古代エルフがオーガキンなんてモンスターを作ったの？」
「……あくまで予想なんだが」
俺はそこで一度言葉を切り、自分の中にある 『導き手』 の加護に触れる。
俺の加護レベルは高く、ゾルタン周辺の敵を倒したくらいではレベルアップは望めない。
「それでも、あの程度の相手の割には加護の成長を感じた。 多分、あのオーガキンは1体倒せば、宿る加護と同じ数だけの敵を倒したものとして加護が成長するんだ」
「もしかして古代エルフはそのために?」

「ああ、加護を成長させるための餌として、複数の加護を宿したオーガキンを作ったんじゃないのだろうかと思う」
ォーガキンはオーガと人間の間に生まれた末裔とされている。
だが、オーガと人間の間に子供は作れない……普通の方法ならば。
「ここまで来ると予想じゃなくて、空想の域ではあるけど……ォーガキンという種族自体が、古代エルフ が加護レベルを成長させるためのモンスターとして俺達の知らない古代の技術で作ったモンスターなのではないだろうか」
「……古代エルフは謎が多いけど、そうだとしたらなんか嫌な奴らね」
「そりゃあ……古代エルフの遺跡にはどこも性格の悪い罠とかあったりするしな」
「確かに！」
リットも古代エルフの遺跡には苦労させられた経験があるのか、何度も頷いていた。
その仕草が可愛くて、俺は少し笑ってしまう。 
その瞬間、記憶の中にあったピースがピタリと嵌った。
「そうだ、古代エルフの遺跡だ!」
「ど、どうしたの急に叫んで」