《因为不是真正的伙伴而被逐出勇者队伍，流落到边境展开慢活人生8》-第二章 6/6(9)

まだ加護に触れていない子供もいて、そういう子にはスキルの取り方の一般論を教える。
「レッドさんすげー！」
たまにこうして子供達に教えるのは楽しいな。
リットもルーテイも素直に喜んだり悔しがったりする子供達の相手をするのを楽しんでいる。
そうしてしばらく子供達の相手をしていた時。
 「おーい」
子供達を呼ぶ声がした。
声のする方へ振り返ると、村の入り口で見張りをしていた男が歩いてくる。
「村の外でオーガキンを見かけたらしいんだ、念の為すぐに家に帰ってくれ！」
「オーガキン！？」
子供達は驚いて騒ぎ出す。
「ほら、騒いでないで帰った帰った！」
「はーいレッドさん色々教えてくれてありかとう！」
「じゃあねー！」
「ばいばいー！」
子供達は元気に挨拶すると走り去って行った。
「はは、懐かれたみたいだな」
「訓練を見ていたら、 成り行きでねー楽しかったよ」

「子供の面倒を見るのもたまになら楽しいもんだ」
「毎日はしんどいのかい?」
「うちの坊主は今年で5歳なんだが、 本当元気が良すぎて俺あ身体かついていかないよ」
男はそう言って笑う。
その笑顔は、 自分の子供を心から愛しているのだということか伝わってくるものだった。
「それで……オーガキンが出たのか?」
「ああ、木こりのジニーが見たって言っててな、ジニーは枯れ草をゴブリンと見間違えるようなやつだが……念の為だ」
オーガキンはオーガの亜種とされるモンスターで、 オーガに比べて小柄で身長は2メートルほど、筋肉質で肉体的には人間よりも強力だが、知能は低く武技や道具を使うことがない。
人間とオーガの末裔と言われることもあるか、人間とオーガの間に子供
が生まれたという記録は存在しない オーガキンという名も、 その外見から名付けられたのだろう。
人間とは関係ないオーガの亜種モンスターだというのか現在一般的な学説だ。