百合文库
首页 > 网文

《侦探已死6》-【7 years ago Kimihiko】(12)

「労働をしている十一歳ならこの世界に幾らでもいるぞ。自分の常識が世界の常識と同じだと思うな」
見てきたようなことを言う——そう皮肉を口にしようとして、案外本当にそうなのかもしれないと思った。この男は世界中を旅して、その瞳になにを映してきたのだろうか。
「もう一つ、おれたちの間にルールを決めておこう」
すると男は、俺がたった今考えていたことを読んだようにこんな提案をしてきた。
「おれたちはこの家を共に拠点とするにあたって、互いのことを詮索しない」
それが唯一のルールだ、とダニーは真面目な顔つきでそんな約東を迫った。
「唯一のルールにしてまでそう取り決めるってことは、よほど他人に詮索されたくない秘密があるとい、つことか?」
「はは、勘が鋭いな!」

《侦探已死6》-【7 years ago Kimihiko】


俺のなけなしの推理を、男はさもコメディ映画の一幕かのように笑い飛ばした。
まだ出会って数十分。
それでも第一印象として、 一緒にいて疲れる人間であることは間違いなさそうだった。
「もう一つだけ、訊きたいことがある」
詮索はしないと約東させられたが、俺も今日いきなりここへ連行されたのだ。 もう一つぐらいの質問は許されるだろう。そう思って俺はこう尋ねた。
「なぜあんたは俺を引き取った?」
親戚と言っていたが、それはどう考えても嘘だろう。ではなんのメリットがあってこの男は俺に目をつけた? さっき言っていた仕事を手伝わせるのが目的か?
いや、労働力が目当てならもっと良い人材はいるだろう。 であれば、恵まれない子のための人助け? 警察も認知しているということは、正規の手順を踏んだ養子縁組なのだろうか 俺は一切聞かされていなかったが……。

《侦探已死6》-【7 years ago Kimihiko】


猜你喜欢