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蝶は聖夜に羽ばたく(四)(14)

声を潜めて好美さんに言う。
好美さんはそうね、と頷いて歩き出した。
千葉さんは「動物園かよ」と少し不満そうに毒づきつつも、従うしかないというように、僕より数歩前、好美さんのすぐ後ろを歩いて行った。
僕は戸惑った。今なら二人から逃げられるかもしれない。少し離れた所に神主さんもいる。

蝶は聖夜に羽ばたく(四)


彼に助けを求めたら——でも、二人はどうするだろう?二人で復讐ふくしゅうを果たすのだろうか?
約束を破った僕は亡霊達——標本士達の敵に回り、櫻子さんに危害が及ぶかもしれない。
それに——さっき好美さんが話してくれた犯罪者の話が、もう少し聞きたい。もしかしたら、本当に惣太郎君の事件に関係があるかもしれない……。

蝶は聖夜に羽ばたく(四)


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