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蝶は聖夜に羽ばたく(三)

蝶は聖夜に羽ばたく(三)


第弐骨 阿世知蘭香の場合壱場車内の空気はピリピリと張り詰めていて、私は頗すこぶる気分が悪かった。
車に酔いそうだとガラスに頬を寄せ、気持ちを落ち着ける中、車内に響く内海さんの声がかんに障る。
「じゃあまさか、山路さんは、本気で正ちゃんが犯罪を犯すって考えてるの?」
あの正ちゃんがよ?正直太郎の正太郎ちゃんよ?ありえないでしょ?と、わざわざ後部座席の私に、バックミラー越しに話しかけてくるのを、私は溜息ためいきで答えた。

蝶は聖夜に羽ばたく(三)


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