蝶は聖夜に羽ばたく(三)(7)
それにこっちはちょっと雪が多い地区なのか、排雪が悪いのか、夕べ降った雪のせいで歩きにくかった。
あーあ、行こうなんて思うんじゃなかった。
いっそ家にいなきゃ良いな。お母さんに預けるとか、むしろポストに放り込むんでいいんじゃない?……なんて思いながら歩いた。
雪を蹴けっ飛ばしながら。
「おー、百合子ちゃんとこのフリフリゴスロリちゃんじゃない」
この辺は、本当に除雪排雪が酷ひどい……なんて思いながら歩いていると、道路脇の雪山の陰から、突然声をかけられた。
「……なによモジャモジャ」
この前ハロウィンの時に一緒になった、モジャモジャ頭のお巡りさん——内海さんだった。あのお人好しの。
「丁度良かった、手伝ってくれる?雪かき」
「はぁ?やるわけないでしょ」
あーあ、行こうなんて思うんじゃなかった。
いっそ家にいなきゃ良いな。お母さんに預けるとか、むしろポストに放り込むんでいいんじゃない?……なんて思いながら歩いた。
雪を蹴けっ飛ばしながら。
「おー、百合子ちゃんとこのフリフリゴスロリちゃんじゃない」
この辺は、本当に除雪排雪が酷ひどい……なんて思いながら歩いていると、道路脇の雪山の陰から、突然声をかけられた。
「……なによモジャモジャ」
この前ハロウィンの時に一緒になった、モジャモジャ頭のお巡りさん——内海さんだった。あのお人好しの。
「丁度良かった、手伝ってくれる?雪かき」
「はぁ?やるわけないでしょ」