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《因为不是真正的伙伴而被逐出勇者队伍,流落到边境展开慢活人生8》-第二章 1/6(10)

リットは懐かしそうな表情で微笑んだ。
「そういうわけだからルーティがこのゾルタンにいる限り問題になることはないと俺は考えていた……だけど新しい勇者がゾルタンにやってくるとなると話は別だ」
勇者ヴァン、それにリュブ枢機卿。
「リュブ枢機卿はルーテイや俺の顔を知っているだろう。 話してはないが、ラストウォールで顔を合わせている」
リュブ枢機卿は身長2メートル30センチほどもある大男で教会の幹部達の中でも一際目立っていた。
まあ枢機卿はどれも個性強そうな人しかいなかったが……。
「出会ってしまったらまずいことになるだろう」
さてどうするか……。
「それなら」
ャランドララが手を挙げて発言した。
俺は続けて欲しいと促す。
「レッド、リット、ルーティは休暇を延長しない? ゾルタンから離れた村で勇者ヴァン達が目的を果たすまでのんびりしているの」
「のんびりか……ふむ」
「レッドのお店とルーティの薬草農園は私とテイセで見ておくから、長めの休暇だと思って楽しんできて」

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確かにヴァンと俺達が会わなければいいのだからそれが一番安全な方法か。ヴァンの目的は座礁している魔王の船ウエンデイダートで、船を回収すればすぐにでもゾルタンを出ていくだろう。
このゾルタンは何の戦略的価値もない辺境、勇者がここにいる理由はないのだから。
「そんじゃあ俺もゾルタンに残るとするか」
「ダナンも? だがダナンはリュプ枢機卿に顔を見られているはずだぞ」
「もちろん会うつもりはねえ、だがどうも嫌な予感がしやがる」
 「……マジか、ダナンの予感は当たるからなぁ」
俺か渋面を作ると、ダナンは笑った。
「まっ、俺とヤランドララとテイセの3人がいれば大概の相手はなんとかなるだろ。 それに出会っちまっても、俺が勇者のパーティーを追い出されたと言って通じる理由もここにあるからな」
そう言ってダナンは自分の右肩を叩く。
利き腕を失った 『武闘家』 ……確かに戦線を離脱するのにこれほど分かりやすい理由もないだろう。
「でも今のダナンの方が昔のダナンより強い」

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