《因为不是真正的伙伴而被逐出勇者队伍，流落到边境展开慢活人生8》-第二章 1/6(9)

つまりはルーティが戦っている間、勇者ヴァンは戦火から離れた土地で平和に暮らしていたということだ。
「しかしなあ、そう考えるとアルべールから聞いたヴァンの性格と合わないんだよな」
俺は首をかしげる。
アルべールから聞いたヴァンの性格は忠実な信徒であり 『勇者』 の役割を厭うとは思えない。
もしヴァンが 『勇者』 だというのなら、戦火に巻き込まれ戦うしか無くなってから旅立ったルーティと違い、魔王軍が上陸した時点で動いているのが自然な気がする。
もちろん、俺は勇者ヴァンと直接会っていないから確実な事は何も言えないが……。
「まあ今はそんなこと考えても仕方ないだろ」ダナンが俺の思考を断ち切った。
「問題はその勇者ヴァンってのがこのゾルタンに来ちまうってことだ」
「その通り、問題はそこよね」
リットも同意する
「ルーティが勇者を辞めたことについて教会はどれくらい把握しているの？」
ャランドララに尋ねられ、アルべールは首を横に振った。

「俺の聞く限りは何も……もともと勇者の戦いについては戦争に参加している時くらいしか情報が伝わっていませんでしたから」
「そうよね、噂によるデマ情報も多しし、勇者の足取りを正確に把握している人は当人達だけでしようね」
「ただあと半年も経てば異状に気がつく人もいると思います」
「そうなっても、まず考えるのは勇者が志半ばで倒れた可能性だろうな」
個人のカで各地を転戦し、大陸規模の戦局を覆す。
いかに加護の種類とレベルによって個人の戦闘能力が大きく変わるとはしえ、普通に考えればありえない乍イ戦が。
それは一騎当千ごときでは全く足りない。
世界を滅ばすほどのカでもまだ足りない。
世界を滅ばす大軍勢を相手にたった1人で勝利する……それが勇者に求められる強さなのだ。
「途中で倒れて当然、 誰も不思議には思わないだろう。だから俺も、 訪れた国の王達には俺達がいなくなった後は勇者がいることを前提に行動しないよう言ってきた」
「レッドはロガーヴィアでも言づ て たよね、勇者がいなくなった後は自分達で戦えるようにならなくちゃいけないって」