朝比奈若叶和oo男友第一话原文（有翻译）(3)

唇をそっと噛(か)むと、沸き上がる不安を振り払うように、再び冷水をすくい取った。
ダイニングに入ると、楽しそうな笑い声が聞こえてきた。みんな、もう席に着いているようだ。どうやら私が最後、ビリッケツみたい。それがちょっぴり、さみしい。
「──おはよう、みんな！」
胸のモヤモヤを吹き飛ばすように、私は声を大きく張り上げる。すると、食卓を囲む三つの顔が、一斉にこちらを振り向いた。

「ああ、おはよう若葉。今日も元気が良いねえ」
「ふふ、その割にはお寝坊さんだこと。こんなに良(い)いお天気なのだから、たまには早起きしたらどうですか？」
新聞を片手にお父さんが、穏やかに微笑(ほほえ)んだ。その隣ではお母さんが、やんわりと私の寝坊助を窘(たしな)めつつ、手に持った茶(ちや)碗(わん)にご飯をよそってくれる。
そういえば。先週までは雨が続いていたため、洗濯物が干せないと困っていたっけ。