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《弹珠汽水瓶里的千岁同学》第七卷超长后记(生)(9)

 まるでいまのお前にはこの曲が必要だ、今日はこれを聴いておけとでも言わんばかりに。
 だから僕は帰り道、延々と『真っ赤な空を見ただろうか』をリピートしながら唄っていた。
 おかげで心はずいぶんと楽になった。
 とはいえ、停滞は停滞のまま、なにかが解決したわけじゃない。
 本当にまだ書けるんだろうか、走り続けられるんだろうかという不安は消えなかった。
 そうして行きと同じ陸橋にまた差しかかったとき、
「────────────────────────」
 初めて、望紅葉が自分の意志でしゃべった。
あえてここでは伏せ字にしておくけれど、そそれは本編のクライマックス、屋上で最後に口にした台詞だった。
 堰を切ったように次から次へと、彼女の伝えたかった言葉があふれてくる。
 僕はようやく、後輩の女の子が朔たちの前に、そして僕の前に現れてくれた理由を知った。
 ああ、そうか。
 紅葉は戦おうとしているんだ、運命に抗おうとしているんだ。
 だったら僕は、それを最後まで見届ける義務があるだろ。

《弹珠汽水瓶里的千岁同学》第七卷超长后记(生)


 そうして腹をくくってからは、心まで折れかけた停滞が噓みたいに筆が進んだ。
 振り返ってみれば、こんなのはチラムネじゃないとまで思った文章は、すべて正しくチラムネだった。
僕はずっと、彼ら彼女たちに必要な物語をすくいとれていたらしい。
 まずいところを削り、曇っていた言葉を磨いてあげるだけで、意味が生まれた。
 走り出そうとしている紅葉をスタートラインに立たせてあげなきゃいけない。
 ただそれだけの想いを胸に、最後まで書き上げることができた。
 結果として、誰がなんと言おうともチラムネ後半戦の開幕を飾るに相応しい7巻になったと思う。

 そんなわけで、長い自分語りにお付き合いいただきありがとうございました。紅葉にとっての紅葉がヒーローだったように、7巻における僕にとってのヒーローはBUMPと紅葉です。
 僕は、それからきっと僕たちは、どうしようもなく言葉や物語に救われてきたんだと思い出せる一冊になりました。
7巻の停滞を振り切って走り続けられた僕
は、きっとチラムネの最後を見届けるまで走り続けていけると思います。

《弹珠汽水瓶里的千岁同学》第七卷超长后记(生)


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