第17话 能者多劳(7)
要求多過ぎだろ!?
そりゃ多少は自分たちのアイディアで好きにやっていいけど限度がある!
「なあなあなあ新浜よぉ! 俺でっっっっっかい看板作りたいんだ! ウチのクラスがバーンって目立つようにな! というわけで木材と画材買ってくるから金くれよ!」
俺が頭を抱えていると、ツンツン頭のバカ赤崎が笑顔で金をせびりに来た。
こいつはあのグダグダ会議の戦犯の一人なのだが、俺がそう思っていることも全く察する様子なく『お前、なかなか面白い案を出してくれるじゃん!』と何故か妙に俺に気安かった。
いいなあバカは……良くも悪くも他人の感情に鈍感で楽しそうだ。
「いや、ちょっと待てよ赤崎。今ちょうど予算の話を――」
「風見原と新浜! すまんっ! ちょっとお願いがあるんだ!」
今度はがっしりした体の短髪男子、野球部の塚本がやってくる。
彼女持ちで運動能力抜群で、カースト上位だが性格はカラッとしているというムカつくくらいの好青年だ。
「店番のスケジュールなんだけど、俺どうもこの時間じゃないと彼女と時間が合わなくて一緒に文化祭が回れないみたいなんだ! 悪いけど空けてくれないか! な、頼む!」
「うわ……彼女と文化祭デートとか非モテに対する自慢ですか? 羨ましいんですけど」
おいこら風見原! 気持ちはわかるが正直な感想を漏らすな!
(しかし困ったな。塚本のシフトが空いたらそこに誰を入れるか――)
「新浜君助けてええええええええ!」
思考を巡らすヒマもなく、今度は引き締まったスタイルを持つショートカットスポーツ少女、筆橋舞が泣きついてきた。
こいつは密かに男子に人気があるが、授業中に思いっきり居眠りをしてしまったりと残念な面がある。
そりゃ多少は自分たちのアイディアで好きにやっていいけど限度がある!
「なあなあなあ新浜よぉ! 俺でっっっっっかい看板作りたいんだ! ウチのクラスがバーンって目立つようにな! というわけで木材と画材買ってくるから金くれよ!」
俺が頭を抱えていると、ツンツン頭のバカ赤崎が笑顔で金をせびりに来た。
こいつはあのグダグダ会議の戦犯の一人なのだが、俺がそう思っていることも全く察する様子なく『お前、なかなか面白い案を出してくれるじゃん!』と何故か妙に俺に気安かった。
いいなあバカは……良くも悪くも他人の感情に鈍感で楽しそうだ。
「いや、ちょっと待てよ赤崎。今ちょうど予算の話を――」
「風見原と新浜! すまんっ! ちょっとお願いがあるんだ!」
今度はがっしりした体の短髪男子、野球部の塚本がやってくる。
彼女持ちで運動能力抜群で、カースト上位だが性格はカラッとしているというムカつくくらいの好青年だ。
「店番のスケジュールなんだけど、俺どうもこの時間じゃないと彼女と時間が合わなくて一緒に文化祭が回れないみたいなんだ! 悪いけど空けてくれないか! な、頼む!」
「うわ……彼女と文化祭デートとか非モテに対する自慢ですか? 羨ましいんですけど」
おいこら風見原! 気持ちはわかるが正直な感想を漏らすな!
(しかし困ったな。塚本のシフトが空いたらそこに誰を入れるか――)
「新浜君助けてええええええええ!」
思考を巡らすヒマもなく、今度は引き締まったスタイルを持つショートカットスポーツ少女、筆橋舞が泣きついてきた。
こいつは密かに男子に人気があるが、授業中に思いっきり居眠りをしてしまったりと残念な面がある。