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第15话 社畜的企划案(13)

皆の瞳は完全に出来たてのタコ焼きに集中している。
 ゴクリと唾を飲む音があちこちから聞こえる。
しかし……席を立って目立つのを恐れてか、誰も立ち上がろうとしない。
(くそ……上手くいってたけどここで雰囲気が固くなっちゃったか。どうする……?)
 ここで皆が食べに来ればもうほぼ俺の狙いは達成される。
 しかしここからどうやって皆を動かすか……。
 俺がかすかな焦りと感じたその時――
「はいはいはいはいはい! 私食べます! 新浜君のタコ焼き食べてみたいです!」
 紫条院春華という俺の救いの女神が、とびきりの笑顔で勢いよく席から立ち上がった。


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