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《侦探已死6》-【ある少年の語】(7)

「多少正直になった方が、物事がスムーズに進むことを学んだ」
テンポを大事にしようとはかっての名探偵の教えだった。 思ってもいないことを口にしたり、その逆で本音を伝えなかったばかりにトラブルが悪化したりするのは、 第三者から見てもヘイトが溜まるだけだ。 そしてなにより当事者にとっても不利益しかない この数ヶ月、 色んな件を通してそれを学んだのだ。
「じゃあ君塚さん!わたしのことも褒めてください!」
と、挙手をしながら会話に入ってきたのは斎川だった。
「 『じゃあ』 の意味がよく分からないんだが?」
「やだなあ君塚さん。 アイドルなんて承認欲求の塊ですよ?」
「トップアイドルが真顔でそういうことを言うなよ」
まあいい、ここもテンポだ。
俺は対面の斎川をじっと見つめた上で、気合いの入ったネイル、いつもと違う髪型、最近変えたシャンプーや香水の匂いなど、思いつく限りの点で斎川を褒め称えた。

《侦探已死6》-【ある少年の語】


「……あ、そう、ですね。えつ、と、ありがとうございます……」
「おい斎川。 なぜ顔を引きつらせる? なぜ椅子をちょっと後ろに引く?」
おかしい。褒めろと言われたから褒めたのに、あまりにも理不——
「いや、引かれるのも妥当でしょ」
俺がいつものごとくため息をつこうとすると、それすらも遮って夏凪が呆れた視線を飛ばしてきた。
「普通に怖い。 そこまでつぶさに女の子を観察してるの、 さすがに怖すぎるから」
「探偵助手として人間観察は必須技能だろ?」
「それをあたしたち女子に向けないでって言ってるの!」
夏凪は斎川と抱き合い、「怖いね~」と言い合いながら俺を白い目で見てくる。
なんだ、この仕打ちは。
「やれ。 シャル、どうやら二対二の構図ができあがったみたいだぞ」
「なんでワタシがキミヅ力の味方をする前提なのよ」
するとこの中で最も付き合いの長かったはすの金髪エージェントまでが呆れた目で俺を見つめる。

《侦探已死6》-【ある少年の語】


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