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《因为不是真正的伙伴而被逐出勇者队伍,流落到边境展开慢活人生8》-第二章 5/6(9)

「いつもの問答ですね」
ヴァンはパーティーにいた時の不機嫌そうな表情から楽しそうな表情へと変わる。
「私に小言を言われるのがそんなに楽しいのか」 
「もちろんですよ、未熟な 『勇者』 である僕にとって、加護レベルの高い『クルセイダー』 であるエスタさんど話すことは勉強になります」
エスタはその言葉が世辞ではなく、本心からのものだと感じ顔をしかめた。
なぜならヴァンが、エスタの言葉で自分の考えを変えたことは一度もないカらた。
エスタはヴァンとの会話に不毛さすら感じていたというのに……エスタはヴァンのことがますます理解できなくなったと嘆く。
だが今はそのことを考えるためにヴァンを外に連れ出したわけではない。
「……ヴァン、彼らはこれからウエンデイダートを運ぶのに協力してもらう人達だ、もう少し彼らの気持ちを尊重しろ」
「尊重ですか?」
「ああ尊重だ。 彼らは勇者である君の来訪を祝うために今日のパーティーを開いたのだぞ。 ヴェロニア人貴族のような愛想笑いで会場を歩き回れとは言わんが、せめて不機嫌な顔をするな」

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「うーん、そもそもなぜ 『勇者』 が来たらパーティーなんて開くんです?」
「なぜって……勇者への憧れやその責務に対する感謝をパーティーという形で表現するのがそんなに不思議か」
「不思議ですよ、 『勇者』 か人々を救うのは神がそうあれと定めたからです。憧れも感謝も必要ないじゃないですか こんなパーティーなんて無駄です」
「君にとってはそうでも、他人にとってはそうではない。勇者とは人々に悪へと立ち向かう勇気を与えるものだろう」
エスタもヴァンが自分の言葉すへてに納得してくれるとは思っていない。
だが、『勇者』 の加護が人々に勇気を与えるものだということは教会の解釈とも一致しているはずである。 エスタはそこから自分の考えを伝えようとしていた。
だが、ヴァンはキョトンとした表情で首を横に振った。 
「いいえ違いますよ」
「何? しかし教会の解釈論は読んだはずだろう、そこにははっきりと『勇者』 の役割のーつに人々に戦う勇気を与えるものとある。 『勇者』 は人を戦いに導かねばならない時もある、 そのために人の心を理解し、 尊重し、自分の行動に責任を持たなければならないはずだ」

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