百合文库
首页 > 网文

蝶は聖夜に羽ばたく(四)(2)

とはいえ、僕はあまりに無防備で、愚かだった。
信じすぎてしまっていたのだ、水谷みずたに好美という人を。
彼女は僕がこの手で、死の淵ふちから引き戻した人だ。
だからって彼女の生殺与奪の権利を、僕が持つわけではないけれど、でも彼女にはこの先も生きて欲しい。どうか——出来る事なら幸せに。

蝶は聖夜に羽ばたく(四)


だけど好美さんは怒ったような、とても緊張した表情でハンドルを握っていた。今はギリギリ、かろうじて落ち着いているだけのような気がする。一歩間違えたらすぐに激昂げっこうしてしまうんじゃないかって、そんな危うい雰囲気に、僕は彼女に従うことしか出来なかった。
「……何処に行くんですか?」

蝶は聖夜に羽ばたく(四)


猜你喜欢