《因为不是真正的伙伴而被逐出勇者队伍，流落到边境展开慢活人生8》-幕间 勇者伐恶(7)

「……なぜ 『殺人鬼』 はその男を殺した?」
「はい?」
エスタの间いにヴァンは首を傾げた。
「それは重要なことなんですか?」
「なぜこの戦いが起こったのか、殺意の理由を知ることは重要だろう? それにあの程度の相手、君なら殺さずに取り押さえることくらい簡単だったはずだ」
「そうですね」
「だったらまずは取り押さえ、事情を聞き、それから衛兵に引き渡すか、それともここで殺すべきか判断しても良かったはずだ」
ヴァンはキョトンとした目でエスタを見た後ロを開く。
「なぜそんなことを考えるんです? 彼は 『殺人鬼』 ですよ」
「だがここにいるのは人だ。人は加護の衝動のみで生きるのではない、そこには人の意思がある。そのことを忘れてはいけない」
 「うーん……」
エスタの言葉を理解しようとヴァンは考え込んだ。
そして。
「なるほど、エスタさんは勘違いしていますね」
「何?」
「ああ、いえ、エスタさんか間違っているとかそういうことを言いたいのではないんですよ」

ヴァンは悪意のない表情で笑う。
「僕は人を殺した彼が憎かったわけでも、自分の身を守りたかったわけでも、 彼がこれ以上誰かを殺すことを防ぎたかったわけでもないんです」
「……それはどういう意味だ」
「だって彼の加護はデミス神から与えられたものでしよう? だから彼が人を殺すことは神様が彼に与えた役割です。彼の行為には何の罪も悪意もありません」
 「…………」
「 『勇者』 の剣を私欲のために使うことは不善です。僕の戦いはいつだってデミス神に捧げるためのもの、 何の罪もない人々を殺した 『殺人鬼』 が憎いから殺すなんて、私欲のために振るったりはしません」
「ならばなぜ殺した?」
「『殺人鬼』 のような加護の役割は、別の誰かに討たれるためにありますよね。だから僕は、彼の役割を全うさせるために殺したんです。 彼もまた忠実なデミス神の下僕でした、彼を殺した時に感じた僕の 『勇者』 の成長は彼が加護の与える役割に忠実だった証です。 どうして憎むことができますか?」