おばあさんと子ギツネ
メガネうりの、おばあさんがいました。おばあさんは、いつも、道端に腰をおろし、たくさんのメガネを、並べて売っていました。そして、村から村へと、売りあるいていました。ある時、メガネうりのおばあさんは、三日村という村にさしかかりました。三日村は、物売りが三日もいたことのないという村でした。なぜなら、そこの村人は、たいへんなけちんぼうだったので、物売りがやって来ても、ちっとも売れないのでした。
おばあさんは、三日村の道端に腰をろして、いつものように、メガネを並べていました。ところが、いっこうに売れません。道を通る村人は、おばあさんのことなんか、知らん顔でいってしまいます。でも、おばあさんは、そんなに欲深い人ではありません。