時代を超えた想い ——伝統文学から学校恋愛まで(5)

2.曹七巧(つかさしちたくみ)と息子長白(むすこちょうはく)
魯迅(ろじん)は阿(あ)q(ｑ)と呉母さんを書(か)いて,旧社会(きゅうしゃかい)の人食(ひとく)いの本質(ほんしつ)を暴露(ばくろ)した。張愛玲(はりあいれい)の書(か)いた【(（)金鎖記(きんくさりき)】(）)の中(なか)の曹七巧(つかさしちたくみ)はその言叶(げんかのう)を完璧(かんぺき)に解釈(かいしゃく)している:「私(わたし)は得(え)ることができない、あなたも得(え)ることを考(かんが)えないでください」。
曹七巧(つかさしちたくみ)は、街(まち)の小(ちい)さな商家(しょうか)の娘(むすめ)だったが、すれ違(ちが)いながら姜家(きょうけ)の二爺(にじい)に嫁(とつ)ぎ、上流社会(じょうりゅうしゃかい)に身(み)をやつした。それだけで曹七巧(つかさしちたくみ)には何(なん)の役(やく)にも立(た)たなかったし、この家(いえ)では誰一人(だれひとり)、彼女(かのじょ)を非難(ひなん)する者(もの)はいなかった。姜家(きょうけ)にいる時間(じかん)が長(なが)くなるにつれて、曹七巧(つかさしちたくみ)の気性(きしょう)は変(か)わっていった。嫁(よめ)に来(こ)ない前(まえ)は強気(つよき)で、口(くち)は細々(ほそぼそ)としていたが、嫁(よめ)に来(き)た時(とき)は以前(いぜん)よりも乱暴(らんぼう)で、分(ぶ)があったが、今(いま)は気違(きい)で、人(ひと)の心(こころ)を得(え)るところがない。