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【原创小说】【日文】ユートピア(上)(2)

2023-08-20 来源:百合文库
 そういうことならば、聴覚や嗅覚に集中すればよし。
 そして彼女は息を呑み、音を捉えるようになった。
 ささ、ささと水が流れる音、水と水が摩擦する音、水が石を磨る音、石に引かれた雫が滴る音などがある。
 近いうちにある音。
 もっと遠くなれば、これほどの音などがない。かえって森の葉が風に吹かれて擦れるような音、藪の中なんの生物が動く音、どこか遠くの山が崩れて山の上にある岩が崩れて落ちる音などがある。
 同時に何かが薫っておる。
 森の特有の匂いがする。
 彼女はこの匂いが親しく思う。
 尼が乙女である。生まれたときからは親などを見たことがない。
 いつもこの過程で森の皆様と仲良くなるのである。
 名も知らざる花の匂い、毎年見飽きた花なんだが、わざと注意したことなどがない。この時注意したとしても後の雑念で、「行って見よう」という考えも消えてしまうのである。
「ブーン、ブーン」という蜂の鳴る声。

【原创小说】【日文】ユートピア(上)


 これが悲鳴であろうかな、歓声であろうかな。彼女はわかる術がない。
 考えなくてはよい。考えなければ、苦しくはないなど。
 六時間後。
 あ、そうだ、彼女は六時間が経ったという事実も知らなかった。
 十分だと思ったが、不意に、知らず知らずのうちに、彼女が目を覚めた後、もう黄昏の時になった。夕焼けの紫色の光が、彼女の瞼に映してくれた。
「尚海師匠!おおい!」と呼びながら、手を振る彼女。
 その相手が薪を背負う彼女の先輩である。
 夕焼けとともに、手を繋ぎながら、下山する二人。

初めては、食べる。食べ物の匂いには耐えられない香味があり、それに対しては、自分の疲れた体を修復するためにも、必要な存在である。
 物理的な意味ではなくて心理的な意味では。

二十日が経つ。
 彼女はこの秘密を見つけた後、すぐに住職に教えた。
「あのね、私は信じておらぬ。君は仏法に才能があるのが知る。しかしそれがあまりにも不可能なのだ。諦めてくれ。」

【原创小说】【日文】ユートピア(上)


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