戴拿奥特曼官方小说/序章（日语原文）(5)

だが今まで3回のテストはいずれも失敗に終わった。
一度目は、加速中にパワープラントコアが爆縮。全長18メートルの機体が運動エネルギーを保ったままベアリングサイズの金属塊に圧縮され、回収不能となった。冥王星ステーションあたりに穴風を開けてくれることのないよう祈るばかりだ。
二度目は、機体が一瞬にして進行方向に140万キロほど引き延ばされ、希薄なプラズマ雲と化して宇宙に飛散した。雲の先端は期待通り光速を超えていたというが、喜ばしい結果と言えるかどうか。
三回目は、機体を包む放射フィールドだけが光速を越え、機体はその場に置き去りにされた。回収時、機体からはすべての電位が消失していたという。あらゆる電装系、入出力機材、記録装置から動力系統まで含め、すべて。もし搭乗者が機内に残っていれば、その神経電位にも同じことが起こっていたに違いない。
彼女が自身の直感に従い咄嗟にベイルアウトしていなければ、いずれも命は無かった。
だがリョウは諦めない。
無論、リョウだけではなく、この実験にかかわるすべての人間たちが、未来を信じ、全力を尽くしている。

その未来とは――絶滅の危機を救われた人類がたどり着くべき目標であり、使命。
アフリカの谷に生まれた最初の人類と同じ位置に――かつてアスカの父や、アスカがいた場所に今、リョウはいる。
「アスカ……私を導いて」
今度は声に出し、呟くリョウの脳裏、初めてアスカと出会った時の記憶がよみがえる。
纯手打，如有疏漏，纯属不幸。