戴拿奥特曼官方小说/序章(日语原文)(4)
だからこそ、この実験は必ず成功させなければならない。
ネオドライブ飛行による時空突破。
秒速30万キロ、すなわち光の速度を超える壁。音速の壁とはわけが違う。ただ加速続ければ達成できるという類のものではない。
物体は光速に近ずくほど質量が無限に増大し、無限大の質量を加速するには無限大のエネルギーが必要となる。だから絶対に超えることはできないと、物理と数学によって厳密に規定された壁。
だがこれまでに人類が遭遇した地球外生命体の多くは、易々とその壁を越えて地球にやって来た。
方法があるのだ。物理を欺き、数学を出し抜く方法が。それも無数に。
その解の一つが、ここにある。ゼロドライブとネオシステムを利用したネロゼロドライブ航法。理論上は、不可能ではないことが示されている。だが、実現には予測不能の危険が伴う。せれでもリョウは志願した。
アスカが消えたあの日からずっと、スーパーGUTSマーズの副隊長という重職に就いた今もなお、リョウはこの実験のテストパイロットとして挑戦し続けてきた。
アスカとの最後の約束を守るために。