《尽管如此，你还是喜欢氪金抽卡》第三话———转载机翻注意(7)

「ありがとう」
「最初っから重役出勤とか。さっすが、第一配属は二人とも一味違うね」
表情と口調から、彼が本気で突っかかってきているわけじゃないのはわかった。それならと、こっちも笑って返す。
「一五分早く着いてたんだけど、ちょっと余裕を持とうかと思って」
「知ってる知ってる。会社の前のコンビニにいただろ」
「見られてたんだ」
「まあ、窓越しでも、スーツの感じでなんとなくわかるだろ」
お互いにあまり使い込まれていないスーツで肩を竦(すく) めて、小さく笑う。
「俺は春日和生。春日でいいぞ。配属は第二事業部」
「僕は友利晴朝。僕は──」
ハト、というあだ名のことを言おうとして、やめた。この後の自己紹介で使うつもりだった。
「好きに呼んでくれていいよ。よろしく、春日。 ……配属は」
春日がぴらぴらと一枚の紙を持って示した。どうやらそこに各自の配属部署が書かれているらしい。さっき教えてくれた席にも、一枚の紙が置かれている。

移動して、その席に座ろうとする前に、足が止まった。
　どうして部屋に入った時に気がつかなかったのだろう。 
──二人とも一味違うね、と春日が言っていたのはそういうことか。
ストライプのネクタイと、黒のブレザー。
膝丈のスカートからはタイツに包まれた脚がすらりと伸びて、足元のローファーに自然に吸い込まれている。
僕が座るべき席の隣、そこに座る女の子は ──学生服を着ていた。
そういうスーツかと思ったけれど、ブレザーの胸のところに校章らしいものが付いていてその考えも消えた。
肩先ほどに整えられた黒髪を見ていると、彼女のいる場所だけ高校の教室にでもなってしまったようだった。
おい、と背中から注意するような春日の声がかかる。彼女はこっちに気づいてすらいないようだったけれど、立ち止まって凝視してしまっていたら印象は悪い。
まずは席に座って、テーブルに置かれた紙を手に取る。彼女はこちらに視線一つよこさなかった。