第513話 フィニアの危機
ミシェルたちが依頼のために街を離れてから、三日が過ぎた。
ニコルはミシェルに会うため、今日も街に出ていた。護衛として、デンも同行している。
やはり女性一人で出かけるよりは、少年の外見とは言え男が一緒の方が、トラブルには巻き込まれにくい。不本意ではあるが、彼女としてもそこは認めざるを得ない。
それを見送ってから、フィニアは厨房へと訪れていた。
「今日の夕食、なににしようかな?」
日はまだ落ちていないが、ニコルが戻ってくる頃には夕食時になる。それに備えて食事を用意しておかねばならない。