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第16话 理由什么的只有一个(9)

「ね、ね、新浜君が用意した定番メニューもいいけどオリジナルも用意しない?」
「筆橋さんさぁ……そう言って家庭科の時も激辛卵焼きとか作ってなかった?」
「タコ焼きソースどうするよ? やっぱオダフクか?」
「は? ブルトック一択だろ?」
「お、イガリをハブるとか戦争か?」
 うんうん、雑談混じりだが意識が高まっているのは結構なことだ。
 良い感じで雰囲気は加熱している。
 これなら紫条院さんが望んでいたようなみんなで楽しくワイワイやれる出し物になるだろう。
「あ、新浜君! ここにいたんですか!」
 声に振り向くと、紫条院さんが俺の傍らに立っていた。
 なんだかとても嬉しそうに興奮している。
「さっきの会議での新浜君……本当に、本当に凄かったですよ! まさかあんなことを計画していたなんて! もう本当に素晴らしすぎます! おかげで前にも後ろにも進めなくなっていたクラスが動き出しました!」

第16话  理由什么的只有一个


「いやいや、大げさだよ。みんな疲れ果ててうんざりしていたから、俺の案をあっさり認めてくれただけだし」
 謙遜してそう言うが、おそらくただ手を挙げてあの案を述べただけじゃ成功はしなかっただろう。
 何故なら、あの場には俺を敵視する奴らと、楽な展示推し派という敵がいたからだ。
 その中でクラスの大多数の賛成を得るには、ああやって有無を言わさぬ勢いや試食会の実施などで一気に空気を固めるという、ある種の劇場型プレゼンが必要だったのだ。
「けれど……あんなにちゃんとした案とその説明資料なんていつの間に用意したんですか? ついこの間に『そういえばそろそろ文化祭か』みたいなことを言ってましたし、前々から準備していたわけでもなさそうでしたけど……」
「ああ、2日前から案を含めて急いで用意したんだよ」
「え、ええええ!? 出し物案を考えだしたのが2日前だったんですか!? そんな短期間であのガッチリ調べた資料とか全部準備するのはものすごく大変だったでしょう!? ど、どうしてそこまでして……!?」

第16话  理由什么的只有一个


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