第16话 理由什么的只有一个(8)
他の選択肢のデメリットを突き、自分の案のメリットを強くアピールし、商品サンプルや実演によってその場にいる多数に『この案いいな』という空気を広げて固める。
これが成功すれば反対意見が少数残っていても『空気の読めない意見』となり無力化してしまうのだ。
まあ何はともあれ……上手くいってよかった。
「じゃあ、風見原さん。いきなりしゃしゃり出て悪かったけど。俺の案が採用されたみたいだから」
「えっ!? あっ、んぐっ、じゃ、じゃあ話し合いの結果、新浜君発案の『和風タコ焼き喫茶』に決まりということで! もう時間がないし10分のトイレ休憩を挟んだ後すぐに内容を話し合いましょう!」
タコ焼きを急いで飲み込んだ風見原が宣言し――グダグダ会議はようやく終焉を迎えた。
というか風見原……お前一応司会役なのに三つも四つも食ってんじゃねえよ。
10分の休憩時間の間にトイレに行っていた俺は、廊下の窓から吹き込む風を受けて自分のシャツがうっすらと濡れていることに気付いた。
どうやらさっきのプレゼンテーションで少々汗をかいたらしい。
(はあ、疲れた……思えば社畜時代もプレゼンは苦手だったなあ)
あの瞳に囲まれる状況が周囲全てから責められているように思えて、たびたび胃を痛めたもんだ。
(それにしても……この俺がクラスのみんなの前に立って、ヤジが飛ぶ中で熱弁を振るって自分の意見を認めさせるとか……はは、前世の高校時代じゃ逆立ちしても無理だったな)
まあでも……上手くいって良かった。
これでなんとかなるだろう。
ふと耳を傾けると、教室からザワザワとした声が聞こえてくる。
さっきのタコ焼き試食会で雰囲気が柔らかくなっているせいか、休憩中にも関わらずあちこちの席で出し物のことを話し合っているようだ。
「そういえばエプロンどうする? 買ったら高いでしょ?」
「それなら家庭科で全員作った奴があったでしょー? あれ使おうよー」
これが成功すれば反対意見が少数残っていても『空気の読めない意見』となり無力化してしまうのだ。
まあ何はともあれ……上手くいってよかった。
「じゃあ、風見原さん。いきなりしゃしゃり出て悪かったけど。俺の案が採用されたみたいだから」
「えっ!? あっ、んぐっ、じゃ、じゃあ話し合いの結果、新浜君発案の『和風タコ焼き喫茶』に決まりということで! もう時間がないし10分のトイレ休憩を挟んだ後すぐに内容を話し合いましょう!」
タコ焼きを急いで飲み込んだ風見原が宣言し――グダグダ会議はようやく終焉を迎えた。
というか風見原……お前一応司会役なのに三つも四つも食ってんじゃねえよ。
10分の休憩時間の間にトイレに行っていた俺は、廊下の窓から吹き込む風を受けて自分のシャツがうっすらと濡れていることに気付いた。
どうやらさっきのプレゼンテーションで少々汗をかいたらしい。
(はあ、疲れた……思えば社畜時代もプレゼンは苦手だったなあ)
あの瞳に囲まれる状況が周囲全てから責められているように思えて、たびたび胃を痛めたもんだ。
(それにしても……この俺がクラスのみんなの前に立って、ヤジが飛ぶ中で熱弁を振るって自分の意見を認めさせるとか……はは、前世の高校時代じゃ逆立ちしても無理だったな)
まあでも……上手くいって良かった。
これでなんとかなるだろう。
ふと耳を傾けると、教室からザワザワとした声が聞こえてくる。
さっきのタコ焼き試食会で雰囲気が柔らかくなっているせいか、休憩中にも関わらずあちこちの席で出し物のことを話し合っているようだ。
「そういえばエプロンどうする? 買ったら高いでしょ?」
「それなら家庭科で全員作った奴があったでしょー? あれ使おうよー」