第8话 我的老哥不可能这么帅(9)
しっかり茶葉をジャンピングさせて、お湯で温めたカップへ注ぐという基本を守ると安い紅茶でも色と香りがとても良くなる。
「ほれ、紅茶だ。……ってなんだその難しい顔は。不味かったか?」
居間に戻ると香奈子はサンドイッチをバクバクと平らげていたが、何故かやたら疑念に満ちたような顔になっていた。
「…………おかしい」
「おかしい? なんだ何か気に入らなかったのか? 玉子サンドに辛子バター使ったとこか? 和風オニオンベーコンサンドが胡椒多めなとこか?」
「おかしいのはサンドイッチじゃなくて兄貴だよっっ!!」
妹は我慢に耐えかねたように盛大に叫んだ。
「一体何がどうなってんの!? 何この美味しいサンドイッチに香りのいい紅茶! 他にもママの代わりに肉じゃがとかカレーとかハンバーグとかガンガン作ってどれもこれも凄く美味しいし! 意味わかんないんですけど!?」
「いや、ちょっと料理でもしてみようかなって」
俺はかつて一人暮らしを始めた直後、ちゃんとした生活を送ろうと自炊を始めてみたのだが、それが意外と楽しくて趣味の領域まで高まっていた。
しかし社畜の超ハードワークでそんな時間のかかる趣味は自然と途絶え、それ以降は十年以上も外食やコンビニ弁当になってしまい、俺の健康がボロボロになっていく一因となった。
だがこうして自由に時間が使える高校時代に戻った俺は、母さんの負担を減らす意味もあって料理を再開したのだ。
「ちょっと作ったってレベルじゃないし! おまけに洗濯物は自主的に洗って干すわ、家の掃除はするわ、毎日机に向かって勉強するわ……! 一体なんなの!? 変なもんでも食べた!?」
さんざんな言われようだが、その全てはほぼ母さんのためだ。
「ほれ、紅茶だ。……ってなんだその難しい顔は。不味かったか?」
居間に戻ると香奈子はサンドイッチをバクバクと平らげていたが、何故かやたら疑念に満ちたような顔になっていた。
「…………おかしい」
「おかしい? なんだ何か気に入らなかったのか? 玉子サンドに辛子バター使ったとこか? 和風オニオンベーコンサンドが胡椒多めなとこか?」
「おかしいのはサンドイッチじゃなくて兄貴だよっっ!!」
妹は我慢に耐えかねたように盛大に叫んだ。
「一体何がどうなってんの!? 何この美味しいサンドイッチに香りのいい紅茶! 他にもママの代わりに肉じゃがとかカレーとかハンバーグとかガンガン作ってどれもこれも凄く美味しいし! 意味わかんないんですけど!?」
「いや、ちょっと料理でもしてみようかなって」
俺はかつて一人暮らしを始めた直後、ちゃんとした生活を送ろうと自炊を始めてみたのだが、それが意外と楽しくて趣味の領域まで高まっていた。
しかし社畜の超ハードワークでそんな時間のかかる趣味は自然と途絶え、それ以降は十年以上も外食やコンビニ弁当になってしまい、俺の健康がボロボロになっていく一因となった。
だがこうして自由に時間が使える高校時代に戻った俺は、母さんの負担を減らす意味もあって料理を再開したのだ。
「ちょっと作ったってレベルじゃないし! おまけに洗濯物は自主的に洗って干すわ、家の掃除はするわ、毎日机に向かって勉強するわ……! 一体なんなの!? 変なもんでも食べた!?」
さんざんな言われようだが、その全てはほぼ母さんのためだ。