第7话 紫条院春华在床上心慌意乱地手脚乱蹬(10)
「おい、秋子。春華の部屋から妙な音が……」
「あら、気にしないでいいわ時宗さん。女の子には時に顔を真っ赤にしてジタバタしたくなる時くらいあるものよ♪」
一緒に食後のお茶を飲んでいる妻――紫条院秋子が嬉しそうに言う。
「真っ赤な顔? ジタバタ? ははは、バカなことを言うな秋子。それじゃまるで春華が恋に悩んでいるみたいじゃ……え?」
おい待て秋子。何故笑顔のままで黙る。
ここは笑い飛ばすところだろう!?
「ふふ、あの子はずっとお子様だったからいつになるかと思ったけど……母さんはとても嬉しいわ!」
「待てえええええええええ! 何を楽しそうに言ってるんだ! 春華が恋!? あり得ない! あり得ていいはずがない! 高校生で恋なんて早すぎる……!」
「あらまあ、本気で言っているのなら心底キモいわ時宗さん」
笑顔の妻に罵倒されて心がぶん殴られるが、それでも私はそれを認めらない。
「春華は私の天使なんだ……! まさに純真無垢の具現化した奇跡だ! 娘のためなら私は会社も何もかも捨てたっていい!」
「もう、それ株主総会では絶対言っちゃ駄目よ?」
「アホか! 娘に色目を使う社員は海外に飛ばすぞ!くらいしか言っとらんわ!」
しかし……どうしていきなりそんな?
昨日まであの天然気味な笑顔に変わりはなかったのに!
「今日家の前まで男の子が春華を送ってきたみたいだったけど……多分その子ね。春華ったらわかりやすく顔を真っ赤にしてたもの」
「この家の前まで送った……だと……!? ぐぅぅ、殺したい……!」
「あら、気にしないでいいわ時宗さん。女の子には時に顔を真っ赤にしてジタバタしたくなる時くらいあるものよ♪」
一緒に食後のお茶を飲んでいる妻――紫条院秋子が嬉しそうに言う。
「真っ赤な顔? ジタバタ? ははは、バカなことを言うな秋子。それじゃまるで春華が恋に悩んでいるみたいじゃ……え?」
おい待て秋子。何故笑顔のままで黙る。
ここは笑い飛ばすところだろう!?
「ふふ、あの子はずっとお子様だったからいつになるかと思ったけど……母さんはとても嬉しいわ!」
「待てえええええええええ! 何を楽しそうに言ってるんだ! 春華が恋!? あり得ない! あり得ていいはずがない! 高校生で恋なんて早すぎる……!」
「あらまあ、本気で言っているのなら心底キモいわ時宗さん」
笑顔の妻に罵倒されて心がぶん殴られるが、それでも私はそれを認めらない。
「春華は私の天使なんだ……! まさに純真無垢の具現化した奇跡だ! 娘のためなら私は会社も何もかも捨てたっていい!」
「もう、それ株主総会では絶対言っちゃ駄目よ?」
「アホか! 娘に色目を使う社員は海外に飛ばすぞ!くらいしか言っとらんわ!」
しかし……どうしていきなりそんな?
昨日まであの天然気味な笑顔に変わりはなかったのに!
「今日家の前まで男の子が春華を送ってきたみたいだったけど……多分その子ね。春華ったらわかりやすく顔を真っ赤にしてたもの」
「この家の前まで送った……だと……!? ぐぅぅ、殺したい……!」