第6话 向着第一次的一起放学event(9)
「本当に助かりました……実はああいうのは初めてじゃないんですけど、どうしても慣れなくて……」
「ああいうことが何度もあったの?」
「ええ、小学一年生くらいからたびたび……言ってくるのは必ず女子なんですけど、みんな決まって『調子に乗ってる』『目障りだ』って同じことを……」
小学校一年生って……6歳かそこらでもうそういうこと言い出す奴がいるのかよ……女ってこええ……。
「……正直彼女たちが私に何を求めているのかわからなくて……でもすごく私を嫌っていることは伝わってくるから……怖いんです。本当に、新浜君が来てくれて良かったです……」
飼い主に不安を訴える子犬のような表情で、紫条院さんは俺の顔を見上げた。そんな仕草に俺はまたもハートを貫かれたが、なんとか持ちこたえる。
(しかし……なるほど、絡まれる理由は理解不能なのか。紫条院さんって他人を激しく嫉妬したこととかなさそうだもんな……)
「その……紫条院さんは花山みたいな奴が絡んでくる原因を知っておいたほうがいいと思う」
「え? 新浜君はわかるんですか!? なら是非教えてください! 私に至らない点があったら直したいんです!」
「わかった。その原因は――紫条院さんが美人で優しいからだよ」
「え…………?」
「つまり嫉妬なんだよ。みんな紫条院さんみたいな美人さや優しさを持っていないから羨ましくて仕方ないんだ」
「え、いえ、何を言ってるんですか! 私なんてそんな……!」
「いや、誰がどう見ても美人だから。そこは流石に自覚するべきだと思う」
「ああいうことが何度もあったの?」
「ええ、小学一年生くらいからたびたび……言ってくるのは必ず女子なんですけど、みんな決まって『調子に乗ってる』『目障りだ』って同じことを……」
小学校一年生って……6歳かそこらでもうそういうこと言い出す奴がいるのかよ……女ってこええ……。
「……正直彼女たちが私に何を求めているのかわからなくて……でもすごく私を嫌っていることは伝わってくるから……怖いんです。本当に、新浜君が来てくれて良かったです……」
飼い主に不安を訴える子犬のような表情で、紫条院さんは俺の顔を見上げた。そんな仕草に俺はまたもハートを貫かれたが、なんとか持ちこたえる。
(しかし……なるほど、絡まれる理由は理解不能なのか。紫条院さんって他人を激しく嫉妬したこととかなさそうだもんな……)
「その……紫条院さんは花山みたいな奴が絡んでくる原因を知っておいたほうがいいと思う」
「え? 新浜君はわかるんですか!? なら是非教えてください! 私に至らない点があったら直したいんです!」
「わかった。その原因は――紫条院さんが美人で優しいからだよ」
「え…………?」
「つまり嫉妬なんだよ。みんな紫条院さんみたいな美人さや優しさを持っていないから羨ましくて仕方ないんだ」
「え、いえ、何を言ってるんですか! 私なんてそんな……!」
「いや、誰がどう見ても美人だから。そこは流石に自覚するべきだと思う」