第4话 你知道3000円的重量吗(11)
母さんから渡された3000円が入った俺の財布を、奪ったのだ。
「はっ! クソ生意気な口をきいた罰に今日は財布ごと貰ってやる! さて、中身は……ちっ! たかが3000円ぽっちかよ! シケたオタクは財布の中身までシケてやがんな!」
3000円ぽっち。
ははは、3000円ぽっちか。
よくも俺の前でそんなガキ丸出しの台詞を吐けたもんだな……!
「だがこれで済んだと思うじゃねーぞ! 今度きっちりボコって……っ!?」
火野の言葉が途中で止まる。
俺が両腕を伸ばして奴の胸ぐらを掴み上げたからだ。
「てめえ、何しやが……っ」
「黙れクソガキ」
怒りと侮蔑を込めた声は、自分でも聞いたことのないほどに冷徹な響きとなっていた。
「こ、こんな真似してタダで済むと……」
「金を奪おうとしたな?」
自分でも驚くほどの冷たい声が滑り出た。
「3000円ぽっちなんて言った上に、それを奪おうとしただろって聞いてるんだ」
「はっ! だったらなんだって――」
「ぶっ殺されたいのかクソガキがああああああああああああああああ!!」
大音量で叫ぶと、火野も周囲の生徒たちも呆気にとられて固まる。
「何が3000円ぽっちだボケが……! それだけ稼ぐのにどれだけの苦労が必要かわかってんのか、あ゙あ゙っ!?」
俺は完全にキレていた。
間違いなく火野は自分で稼いだことなんてない。
金の重みもありがたみも全くわかっていない。
そんな正真正銘のクソガキが母さんが仕事で稼いだ金を奪おうとしたことに対し、俺の内で信じられないほどの怒りが迸っていた。
「腕が腱鞘炎になるほどキーボードを叩いて! 時には頭のおかしい客に罵声を浴びせられながらペコペコ頭を下げて! 一つでもミスしようもんならバカ、ボケ、死ねと責められて! 金ってのはそんなクソみたいな思いをしてやっと手に入るものなんだよっっ!!」
「はっ! クソ生意気な口をきいた罰に今日は財布ごと貰ってやる! さて、中身は……ちっ! たかが3000円ぽっちかよ! シケたオタクは財布の中身までシケてやがんな!」
3000円ぽっち。
ははは、3000円ぽっちか。
よくも俺の前でそんなガキ丸出しの台詞を吐けたもんだな……!
「だがこれで済んだと思うじゃねーぞ! 今度きっちりボコって……っ!?」
火野の言葉が途中で止まる。
俺が両腕を伸ばして奴の胸ぐらを掴み上げたからだ。
「てめえ、何しやが……っ」
「黙れクソガキ」
怒りと侮蔑を込めた声は、自分でも聞いたことのないほどに冷徹な響きとなっていた。
「こ、こんな真似してタダで済むと……」
「金を奪おうとしたな?」
自分でも驚くほどの冷たい声が滑り出た。
「3000円ぽっちなんて言った上に、それを奪おうとしただろって聞いてるんだ」
「はっ! だったらなんだって――」
「ぶっ殺されたいのかクソガキがああああああああああああああああ!!」
大音量で叫ぶと、火野も周囲の生徒たちも呆気にとられて固まる。
「何が3000円ぽっちだボケが……! それだけ稼ぐのにどれだけの苦労が必要かわかってんのか、あ゙あ゙っ!?」
俺は完全にキレていた。
間違いなく火野は自分で稼いだことなんてない。
金の重みもありがたみも全くわかっていない。
そんな正真正銘のクソガキが母さんが仕事で稼いだ金を奪おうとしたことに対し、俺の内で信じられないほどの怒りが迸っていた。
「腕が腱鞘炎になるほどキーボードを叩いて! 時には頭のおかしい客に罵声を浴びせられながらペコペコ頭を下げて! 一つでもミスしようもんならバカ、ボケ、死ねと責められて! 金ってのはそんなクソみたいな思いをしてやっと手に入るものなんだよっっ!!」