《世界顶尖的暗杀者转生为异世界 贵族6》第十八话(5)

観客から、裁け! 裁け! と熱を帯びた声が叩きつけられる。
俺は周囲の状況を観察する。
監視がついている状況で、 それでもディアとタルトはそれぞれの配置についている。
そして、ネヴァンはフードを被った女性と共にいた。 サインを送ってくる。……首尾は上々。
教主は、六十過ぎ、その立場に相応しい貫禄が身に付いた細身の男性だ。
ただよくよく見ると目に感情がない。
さらに驚いたことに、魔力を目視するトウアハーデの瞳でみると、まるで操り人形のように魔力の糸が心臓に繋がっている。
もう一つわかったことがある。教主の魔力は糸から流れ込むものがすべて。
魔カ持ち以外は魔力を持っていないと思われているが、 ただしくは違う。
魔カ持ち以外も命があるものであれば、ごくわずかに魔力が流れている。 それは人間以外の生き物すべて。だというのに、 一切の魔力が彼からは生み出されていない。
(教主はもう死んでいる……)
人形遣いと呼ばれるのはそういうことか。

生き物を操る力ではなく、 人形を操るカ。
生かせるなら生かしておいたほうがいいのに、死体を動かしているのは、そういう能力の制約があると考えるべきだろう。
蛇魔族ミーナの情報は正しいと判断できる。
「罪状を読み上げる! ルーグ・トウアハーデはあろうことか、女神に選ばれた存在であると妄言を放ちつ、傲慢な振る舞いをしてきたっ、これは許されることではない！」
裁けとい、つコールがより激しくなる。
これが殺せじゃないだけ、さすがは世界宗教の総本山だけあってしつけが行き届いている。裁くというのがキロチンなのだから大差はなさそうだ。
「その証拠に我らが巫女、 アラム・カルラが女神によって言葉を賜った！偽りの 【聖騎士】 を裁けと! 罪人、ルーグ・トウアハーデよ、申し開きかあるなら言ってみるかいい」
魔族がわざわざこんなめんどうなことをしてくる理由はいくつかある。
まずは、魔族にとって勇者以上の脅威となりつつある俺を排除すること。
そして、 エボナを消耗させること。