へんちくちく音機(4)
【えーっ】
【どうしたのお兄ちゃん。何か言った。】
【今、ちく音機喋らなかったか。】
【喋るわけないじゃないの、耳がおかしくなたんじゃない、お兄ちゃん。】
【じゅん、何か僕に隠してるだろう。】
とうとうお兄ちゃんにもばれたらしい
【実はねぇ、このちく音機喋るんだよ。】
【いっちょう喋らせてくれ。頼む。】
【おい!ちく音機、ちく音機!】
【グースカ、グースカでござる。】
【お兄ちゃん、こいつ寝ているよ。】
【しょうがない、後にして野球しよう。】
【ストライク、ストライク、カッキーン。】
僕は思いっ切りボールをぶったたいた。
そのボールは、窓をつきぬけ、僕の部屋に入っていった。
【あっ、ちく音機大丈夫かなあ。】
僕は走って二階へかけあがった。
僕に部屋に入ってみると、ちく音機のラッパの中にすっぽりとボールが入っていた。僕は慌ててボールをひきぬき、