《世界顶尖的暗杀者转生为异世界贵族6》第十四话(11)

嘘を言うのは簡単だが、それをやればアラム・カルラという役割は誰でもできるものに成り下がるというのは自明の理。
アラム・カルラがアラム・カルラであるためには、正しく女神の言葉を伝え続けるしかない。
(ようするに、彼女は打算で動く人間だ)
彼女相手にするべきは情に訴えることじゃなく、彼女のメリットを示すこと。
即ち、 彼女がアラム・カルラとして振る舞う障害となる教主の排除と、今までどおりアラム・カルラでいられるようにする環境を作れると口にすること。
だから、 そうしている。
こういう人間のほうか扱いやすい。
「君がアラム・カルラに戻りたいなら異端審問の場に現れる教主の偽者を俺とともにねじ伏せるしかないそうできるシナリオと準備が俺にはある」
すでに、 アラム・カルラによって俺が糾弾されてしまったのはきつい。だが、想定していたシナリオの一つにすぎない。
戦いようはあるし、 逆転のために必要な布石は用意してある。
「わかりました。 私は戦います 罪滅ばしのため、それから、私自身のために……やつばり、私はアラム・カルラでいたい。 もう、あんな日々に戻りたくはない」

驚いたな、ここで本音のほうを言うとは。
優しく微笑みかけて、肩に手を乗せる。
「よく覚悟を決めてくれた。一緒に戦おう」
「はいっ!」
さすがの俺も、本物のアラム・カルラというカードなしに異端審問に挑むのは無謀だった。
たか、こうして彼女が手に入った。
彼女が手に入れば、打てる手は一気に増える。
まずはその第一段階として、女神にアラム・カルラか招かれたという噂を强烈に」広げている発生源を彼女の従者たちだと印象づけながら
口紅で壁に書き残したあのメッセージが、俺たちの命綱になる。
それがなければ、それこそアラム・カルラ殺しの罪まで俺が背負うことになっていただろう。
ネヴァンは、頼んだ仕事をやってくれているだろうか? 大聖堂の中に諜報員を忍び込ませているなんて、さすがローマルングだ。
アラム・カルラをさらい、彼女の残したメッセージを握りつぶされる前に広めるというのは、ローマルングの協力をもって行う手はず。
ある意味これも戦いだ。 総力戦で挑ませてもらおう。