芝居見物
2023-08-01日语睡前故事20210311 来源:百合文库
むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。
ある日、臼杵(うすき→大分県)の町に、都から芝居がやって来ました。
この辺りでは、これほどの大芝居は初めてです。
毎日多くの人が押しかけ、うわさを聞いた吉四六さんも、臼杵まで山を越えてやって来ました。
町に着くと、大きな芝居小屋がたっていました。
芝居小屋の前には役者の名をそめたのぼりが立っていて、入口には綺麗な絵看板が並んでいます。
吉四六さんは、さっそく入ろうと思いましたが、
「しまった!」
かんじんのお金を、忘れてきたのです。
「これでは、入る事は出来んな」
そこで吉四六さんはあれこれと考えて、一つの名案を思いつきました。
「よし、この手でいこう」
吉四六さんは人混みに紛れて芝居小屋の入口までやって来ると、くるりと向きを変えて、わざと大きな声で言いました。
「どうしたのかなー! あいつはー!」